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I-PEXが、マイコン内蔵超薄型アクティブ光モジュール 「LIGHTPASS-EOB 100G」のサンプル供給開始

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 I-PEXは10月28日、データセンタなどで用いられる光インターコネクション用途向けに、アイオーコアのシリコンフォトニクスIC「光I/Oコア」を搭載した超薄型アクティブ光モジュール「LIGHTPASS-EOB 100G」のサンプル供給を、11月より開始すると発表した。(情報提供:@Press)

LIGHTPASS-EOB 100G

超薄型アクティブ光モジュール「LIGHTPASS(TM)-EOB 100G」の概要
 「LIGHTPASS-EOB 100G」は、大型の情報機器や通信機器の内部における高速信号の光電変換を目的とする、シリコンフォトニクスICを搭載した高さ2.3mmの超薄型アクティブ光モジュールだ。マルチモードファイバによって100Gbps(25Gbps x 4ch双方向)の高速伝送および、300mの長距離伝送を実現している。「LIGHTPASS-EOB 100G」のサンプル供給にあたっては、アクティブ光モジュールとあわせて、評価用ボードを提供する。
 I-PEXはかねてよりアクティブ光モジュールの開発に取り組み、2019年9月にアクティブ光モジュール「LIGHTPASS-EOM 100G」を使用したマルチモードファイバによる300mの長距離伝送に成功、2021年6月には「LIGHTPASS-EOM 100G」のサンプル供給を開始している。(当サイト内関連記事)

LIGHTPASS-EOB 100G 評価ボード

アクティブ光モジュールのメリット
 多くのデータセンタ機器の場合、ユニット機器外での高速信号伝送には光による信号伝送が行われ、外部モジュールで光電変換を行い、ユニット機器内では電気による信号伝送が行われている。しかし、高速データ通信機器などの普及にともない、データセンタの機器内で伝送する信号が高速化していることから、機器内における信号の伝送を電気だけで行うことが年々困難になってきた。
 LIGHTPASSシリーズは、よりプロセッサに近い基板上で光電変換を行うことで基板上の電気配線距離を短くすることを可能にし、伝送損失を大幅に低減することに加え、機器内での伝送の高速化を実現する。

アクティブ光モジュール・LIGHTPASSシリーズの利用イメージ

アクティブ光モジュール製品の開発ロードマップ
 I-PEXは、増大するデータトラフィックに対応する光インターコネクション市場に向けて、シリコンフォトニクスIC(光I/Oコア)を搭載したアクティブ光モジュールの開発に取り組み、市場に先行したサンプル供給を進めている。2021年6月にサンプル供給を開始した「LIGHTPASS-EOM 100G」、今回サンプル供給を開始する「LIGHTPASS-EOB 100G」に留まらず、今後も新たな光電変換モジュールの開発を進め、引き続き製品ラインアップを拡充させていくという。

アクティブ光モジュールの開発ロードマップ

アイオーコアおよび光I/Oコア
 アイオーコアは、技術研究組合光電子融合基盤技術研究所(PETRA)から研究成果の知的財産権と技術の一部を承継して新設分割された初めての株式会社。この研究成果は、PETRAが国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から委託を受けて実施したもの。
 同社が量産する光I/Oコアは、シリコン基板上に光素子を形成する「シリコンフォトニクス技術」を用いて作製した5mm角サイズの光トランシーバーチップで、1chあたり25Gbpsの伝送速度を持ち、送受4chで合計100Gbpsの伝送速度による双方向通信が可能だ。

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