光通信、映像伝送ビジネスの実務者向け専門情報サイト

光通信ビジネスの実務者向け専門誌 - オプトコム

有料会員様向けコンテンツ

新設の「ローカル5G/IoT活用展」が好評だった「通信・放送Week2022」。来年から『COMNEXT[次世代]通信テクノロジー国際展』となり2倍の規模で開催【1】

INTERVIEW 有料

 「通信・放送Week2022」が6月29日~7月1日に東京ビッグサイトで開催された(主催:RX Japan)。同イベントは、通信や放送インフラを支える「光通信技術展」「5G通信技術展」「映像伝送 EXPO」「4K・8K 映像技術展」、そして新設の「ローカル5G/IoT活用展」で構成。出展社数は192社(うち海外:3か国42社)、来場者数は17,130名(前回比 1.9倍)、セミナー受講者数は延べ 8,642名。

 会場で来場者から話を聞いたところ、「顧客がローカル5Gに興味を示しているので、その情報収集をしている。ローカル5Gで何ができるかはメディアや他のイベントで知っていたが、このイベントでは“どうやって構築するのか”まで詳しく分かったのが収穫だった。システム構築全体の説明だけでなく、個々の部材を展示している企業から説明を聞くことができたのは貴重だった」といった声や、「FOEの頃からほぼ毎年来ている。この展示会は各ブースの説明がしっかりしているので、製品の選定に役立っている」といった声があった。
 事務局は「会場では、出展社と来場者が熱心に商談しており、明確にリアルイベントの復活を感じた。来年は、出展社・来場者を海外からも多数集めて国際化させることで、日本を通信業界の世界の中心地にしたい。そうした願いを込め本展の名称を『COMNEXT[次世代]通信テクノロジー国際展』と改め、今年の2倍の規模で開催する予定だ」と説明している。
 
 本インタビューでは、今回新設された「ローカル5G/IoT活用展」の反響や、次回「COMNEXT 第1回[次世代]通信テクノロジー国際展」の展望について、事務局長の土屋勝利氏から話を聞いた。

(OPTCOM編集部 柿沼毅郎)

様々な業種のビジネスパーソンが来場した「ローカル5G/IoT活用展」

通信・放送Week事務局長の土屋勝利氏

OPTCOM:「ローカル5G/IoT活用展」の反響は如何でしたか。
土屋氏:
CATV事業者をはじめ、自治体・大学・物流・インフラ(高速道路・ガス・送配電)、建築、農業など、様々な業種のご来場がありました。やはり全ユーザをフォローする意味でも、ローカル5G単体ではなくIoT/LPWA展示との組み合わせたことが非常に良かったと思っています。出展社からも『ローカル5Gを導入したいという案件が多数獲得できた』という声を多く頂きました。
 今回、ローカル5Gというキーワードを前面に押し出すにあたり、従来からの来場者層である通信や放送業界以外の方々にもご来場いただきたいと考えました。そこで、弊社が主催している様々な業種の専門展のデータベースを基にローカル5Gを活用する層に焦点を当てて来場者誘致を試みたのですが、それが成功したと思っています。この取り組みは、次回開催に向けても続けていきます。

――「ローカル5G/IoT活用展」では、特別講演も複数開催されましたね。
土屋氏:
多くの方々から『現状の開発状況や具体事例、課題などが具体的にわかった』とご好評を頂きました。聴講者アンケートでは『製造現場のIoT化が思った以上に進んでいることが分かった』『事例がわかりやすく、今後のローカル5Gの可能性も把握できた』『ローカル5Gの有用性がよく分かった』『ローカル5G無線LANについてプラットフォーム上で可視化されるもの、また、今後、可能となることについてさらに知りたいと感じた』『現状と今後の展開について分かりやすくご説明いただき、ユーザファーストな取組み方針に期待が持てた』『具体的事例を挙げていただき参考になった』といったご感想を頂いています。

展示会場の様子。新設の「ローカル5G/IoT活用展」は、様々な業種で導入が検討されているローカル5Gの専門展ということで、多くの来場者が熱心に製品、ソリューションの説明を受けていた。また、「映像伝送EXPO」をはじめ他の専門展でもローカル5Gを併せて展示している出展社があり、「通信・放送Week2022」会場全体からローカル5Gの盛り上がりが感じられた。これまで通信業界、放送業界をターゲットとしてきた同展は、ローカル5G展示により様々な業界に広がることになりそうだ。

――:リモートワークが定着している今、リアル展示会が必要とされている理由はどういった点にあるのでしょう?
土屋氏:
全部がオンライン、全部がリアルということではなく、使い分けだと思っています。オンラインは、表面的に情報を収集するのに長けています。そしてその先の詳細な話、ビジネスの話に深く入りたいとなった時、リアルな場で人と人とが出会うことが求められるのだと思います。
 また、リアル展示会では様々な製品を直接見ることができますので、製品を様々な角度から細部まで見ることや、手に取りながらの質疑応答ができます。この製品がどういう構造になっているのか、特に部品系は直接見ないと分からないところもありますので、それをオンラインで説明しようというのは難しいところがあります。
 こうしたリアル展示会のメリットは、従来は当たり前のことでしたが、行動が制限されたことでより鮮明になったと思います。今回の会場も、オンラインでは得られないリアルの価値を感じる方々同士が出会う、中身の濃い商談展になったと感じています。次回もリアル展示会として開催します。

Interview目次

・様々な業種のビジネスパーソンが来場した「ローカル5G/IoT活用展」
次回は「COMNEXT 第1回[次世代]通信テクノロジー国際展」に新生