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仙台市とノキア、世界初となるプライベート LTE 網上でのノキアドローンの津波 避難広報の飛行実証実験を実施【ノキア】

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防災・減災対策の一環として、災害時の有効性を実証

 仙台市とノキアソリューションズ&ネットワークス(以下、ノキア)は11月12日、災害時におけるプライベート LTE ネットワークでのドローン活用の有効性の検証および、防災・減災に貢献するユースケースを想定したノキアドローン飛行実証実験を実施したと発表した。ノキアドローンの津波避難広報の飛行実証実験は世界初となる。

 実証実験では、仙台市沿岸部での大津波警報発令を想定し、プラグ&プレイ型のクラウド技術を利用し たプライベートモバイルブロードバンドネットワークソリューション「Nokia Digital Automation Cloud (以下、NDAC)」を使い、仙台市宮城野区の南蒲生浄化センター付近の沿岸にプライベートLTEネットワークを構築し、ノキアのドローンに搭載したスピーカーやHDカメラ、サーマルカメラにて、録音済み音声やリアルタイム音声データの配信、ドローンからのHD映像やサーマルカメラ映像を利用した上空からのモニタを実施した。具体的には、沿岸部にいる要避難者に大津波警報の発令をドローンスピーカーを通して告知し、津波到達状況や沿岸部の様子をドローンカメラ映像を通して監視したり、逃げ遅れた人々を避難場所へドローンスピーカーからアナウンスして誘導し、避難する様子を上空からドローンカメラで監視したりと、災害時の過酷な避難誘導活動の際に、救援者が2次災害のリスクを負うことなく、防災・減災に取り 組むことが可能であることを実証した。

 プライベート LTE はミッションクリティカルなユースケースにも対応でき、携帯電話で使われている LTE 技術を、免許を持たない一般企業や団体が自営もしくはそれに準ずる専用ネットワークとして活用できることから、 国内外で導入の期待が高まっている。今回のプライベート LTE は、TD-LTE ネットワークで、TD-LTE ネットワークを活用したドローンの飛行実証実験は国内初となる。

 ノキアドローンシステム(NDN:Nokia Drone Networks)は NDAC 上で飛行可能な、ドローン本体、ジンバル(HDカメラやサーマルカメラを搭載)、モバイルブロードバンド網、ドローン飛行監視システム、映像解析アプリケーションから構成される、フルターンキーソリューション。

 ノキアは、2017 年に仙台市とノキアの ICT 技術活用により、市民の安全・安心の向上と地域産業の支 援に関する戦略的パートナーシップとなる連携協定を結んでおり、今回、11月9日から11月12日の日程で仙台市にて開催される「世界防災フォーラム/防災ダボス会議@仙台 2019」にあわせ、ドローンデモンストレーションを実施する。ノキアは「今後も、ノキアの最新技術を活用して、市民の安全・安心の向上と地域産業の活性化、地元企業の技術開発促進に貢献していく」としている。

 仙台市の群和子市長は「東日本大震災の津波により甚大な被害を受けた本市は、その教訓をもとに、被災した東部地域の再生と、より強靭な地域づくりに向けて、数百年に一度の規模の津波にも、安全・安心を確保する対策を講じています。東日本大震災では、本市東部沿岸部で 津波避難広報中の仙台市職員 2 名が津波により殉職した。このため、本市では、発災直後における 津波避難広報の強化を目的とした完全自律飛行ドローンの整備を進めている。今般の実証実験においては、ノキアとのパートナーシップにより、発災直後におけるドローンの有効性が確認できたものと認識している。今後は、津波避難広報ドローンの社会実装を早期に実現し、来訪者が増加している仙台市 東部地域の安全・安心の確保に対処するほか、近未来技術の社会実装に取り組む『防災環境都市・仙台』のビジョンを世界に発信していきたいと考えている」とコメントを出している。

 ノキアソリューションズ&ネットワークス 代表執行役員社長のジョン・ハリントン氏は「今回の仙台市様との津波避難広報ドローン飛行実証実験を無事に完了し、防災・減災に 向けてプライベートLTEでのドローン活用の有効性を実証できたことを非常に嬉しく思う。ノキアドローンネットワークは、国外ではフィリピンの赤十字に災害時の救助の際に採用されるなど、多くの場で社会インフラとしても活用いただいている。今回の実証実験を踏まえ、仙台市様や日本国内の他の自治体様の防災・減災にも貢献していきたいと考えている」とコメントを出している。