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ドコモのネットワーク、通信品質の最適化にAIを導入

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5G時代に向けて、さらにつながりやすく安定したモバイル通信の提供をめざす

 NTTドコモ(以下、ドコモ)は3月4日、5G時代におけるさらなる快適な通信の提供へ向けて、3月末より、ドコモの通信品質の最適化業務にAIを導入すると発表した。ドコモは「今回導入するAIは、エリクソン・ジャパンと共同で開発した。今後は段階的にAIによる自動化を進め、通信品質最適化業務の完全自動化をめざす」としている。

 ドコモでは、通信トラフィック情報や品質調査の情報を多面的に分析することで、通信品質の最適化を行っている。これまで、通信環境の変化やユーザの利用形態による変動に対応するため、通信品質の改善に携わる技術者(以下、品質改善従業者)が現地調査や通信品質の分析、改善策立案などを行い、高いスキルとノウハウで安定した通信を実現していた。

AIがネットワークを最適化

 今回の取り組みは、品質改善従業者のノウハウをAIが学習し、通信品質に関わるデータの分析や、問題があるエリア・通信品質低下の要因特定などをAIが行うことで、さらにつながりやすく安定したモバイル通信の提供をめざすもの。
 通信品質の最適化のノウハウを学習したAIは、全国の通信品質を即時に把握し、1,000項目以上のデータを同時に分析することができるため、人では気づきにくいわずかな通信品質の劣化や未知の問題を検出することが可能になる。また、全国にAIを導入することにより、品質最適化のノウハウを均一化することができ、全国のネットワークを網羅的に品質改善できるようになる。

 2019年12月より全国主要都市で実施しているトライアル運用では、AIの問題検知の結果から、品質改善従事者が適切な対策手法を抽出でき、AIを導入したネットワーク品質最適化がお客さまの通信品質のさらなる向上につながることを実証した。

 ドコモは「5G時代には、ネットワークの複雑化や通信トラフィックの増大、お客様ニーズの多様化が予想される。今後は、AIで未来の通信トラフィックを予測するとともに、ドコモで蓄積された多種多様な改善手法をAIに学習させ、AIが導き出した適切な対策を実施するところまで一気通貫で行うことで、ネットワーク品質最適化業務の完全自動化をめざす。AIによる自動化で品質最適化の業務が効率化されることにより、品質改善従事者はネットワークのコンサルティングなど、より複雑で高度な品質改善業務に対応が可能となる。この取り組みにより、5G時代に向けた快適なモバイル通信の提供に繋げる」としている。

今後のイメージ

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