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ネットワークの状態を直観的で分かりやすく3D表示するAX-3D-VIEWERを製品化【アラクサラネットワークス】

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ネットワークの可視化・異常検知ソリューションを拡充

 アラクサラネットワークス(以下、アラクサラ)は8月18日、ネットワークの通信状況やネットワーク機器の障害、セキュリティインシデントの発生状況を直観的で分かりやすく3D表示するAX-3D-VIEWERを製品化し、ネットワークの可視化・異常検知ソリューション(AX-Network-Visualization)を拡充すると発表した。

 今日のネットワークは、有線LANと無線LANの統合に加え、クラウドサービスの導入、テレワークの活用など多様化が進み、益々複雑化している。このため、レスポンスが遅い、通信が途切れるといったトラブルが発生しやすい状況にあり、その対処に備え、ネットワークの通信を可視化することの重要性が高まっている。
 また、近年ではランサムウェアやファイルレスマルウェアといった高度な手法を用いたサイバー攻撃が増え、その被害は非常に大きくなっている。攻撃を完全に防ぐことは難しく、万が一の侵入に備え、被害の全容解明を迅速に行える仕組みを構築しておくことが重要だ。
 これらの背景の下、アラクサラは、ネットワークの可視化・異常検知ソリューションを2018年より提供してきた。ネットワークの可視化・異常検知ソリューションは、実際のネットワークに流れるパケットデータやネットワーク機器のMIB情報を収集、分析することでネットワークトラフィックの状況や機器の運用状況をリアルタイムに可視化する。例えばクラウドサービスに向かう通信のボトルネック解析など今まで見えなかった通信や検知できなかった異常の把握、分析が可能になる。

 また、パケットデータを通信ログとして長期間蓄積保存できる。セキュリティインシデントの解析にはセキュリティ機器の持つ解析情報に加え、通信ログも含めたトータルでの分析がより有効であり、全容解明を迅速化することができる。
 従来の可視化・異常検知ソリューションでは、トラフィックの状況を時系列グラフで表示、あるいはトラフィックのフロー情報をリストで一覧表示することは可能だったが、こういった情報だけでは、輻輳の発生している箇所の物理的な特定、通信が途切れている箇所や想定していない通信などの異常な通信を直観的に把握することは容易ではなかった。

 また、ネットワーク機器の障害やセキュリティインシデント発生時において、システム全体を俯瞰した上での発生個所の直観的な把握、影響範囲の絞り込みに時間を要した。
 これらの課題を解決するため、アラクサラは、トラフィックの状況や障害の発生状況を直観的で分かりやすく3D表示するAX-3D-VIEWERを製品化するという。
 AX-3D-VIEWERの特長は次の通り。

通信トラフィックの3D表示による可視化

 ネットワークマップ上にリアルタイムなトラフィックフローを3Dで表示する。例えば、次のような状況を視覚で直観的に把握することが可能になる。

  • 平常時のトラフィックの流れ
  • 輻輳の発生、通信の途切れ、想定外の通信などの異常
  • 経路を冗長化しているシステムにおける障害時の切り替わりの様子

 また、表示するトラフィックを宛先やプロトコル、サブネットなどでフィルタする機能を備えており、特定の通信のみに絞った状況確認が行え、トラブル発生時の要因の特定作業が容易になる。

AX-3D-VIEWER 3D表示によるトラフィックの可視化

アラートの可視化

 ネットワーク機器の障害やセキュリティインシデントなどのアラートの発生個所を表示する。また、画面上でアラート発生個所をドリルダウンする直観的な操作により詳細内容の確認ができ、専門的な知識の無い運用者であっても、アラートの発生とその要因の把握が迅速に行える。

AX-3D-VIEWER アラート表示

Webベースのマルチ画面表示と録画機能

 ブラウザ上に複数の画面を一括表示できる。複数の防犯カメラを一目で監視するのと同じ操作感で状況を確認することが可能だ。また、録画機能を備えており、過去に遡った事象の確認が可能だ。

AX-3D-VIEWER マルチ画面表示

 AX-3D-VIEWERは、ネットワークの可視化・異常検知ソリューションを構成する製品の1つとして位置づけられ、ネットワークのトラフィックを収集し、データ加工を行うAX-Sensorからの出力先として設置する。また、トラフィックデータの詳細分析を行うAX-Collectorを併用することにより、AX-3D-VIEWERで事象を直観的に把握した後、AX-Collectorで詳細分析を行う、ネットワーク可視化の一連の運用作業を実行できる。これにより緊急事態時の迅速な初動対処やトラブルシューティング時間の短縮が図れ、結果として被害を最小化することが可能となる。
 AX-3D-VIEWER、AX-Sensor、AX-Collectorは、いずれも既存のネットワークに追加するだけで利用でき、現行システムへ影響を与えることはない。

ネットワークの可視化・異常検知ソリューションの構成

AX-3D-VIEWERは、NICTの開発した「NIRVANA改」を使用し、アラクサラが製品化するもの。
 AX-3D-VIEWERの通信トラフィック3D表示機能は、2020年7月にリリース済みだ。アラートの可視化、およびWebベースのマルチ画面表示と録画機能は、順次対応予定だという。