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エリクソン、KDDI、ソニーが、エンド・ツー・エンドのネットワークスライシング実現に向けた、通信品質の異なる複数ネットワークスライスの同時通信に成功

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 エリクソンは12月16日、KDDIおよびソニーとエンド・ツー・エンドのネットワークスライシング実現に向けて3社での実証実験に成功したと発表した。

 同実証実験では、3GPPで標準化されているURSPを実装したEricssonの5Gコア装置とソニーの5G SA 対応のXperia スマートフォンを用意し、5Gコア装置からの通知によりURSPを変更することでXperia 上のアプリケーション毎に通信するネットワークスライスを変更可能であることを実証した。

 エリクソンは「ゲーミングアプリケーションの映像と制御信号の通信を、URSPを用いて異なるネットワークスライスで同時に利用することは、世界初の実証となる。また、本実証実験では複数のXperiaを用いて、無線リソース パーティショニング(Radio Resource Partitioning: RRP)や優先制御スケジューリングなど複数の無線アクセスネットワーク技術を用いたRANのQoS制御、並びにサービスアイソレーションも検証した。無線リソースをパーティションで分離し、ネットワークスライスに関連付けることができ、スライス間での無線リソースの効率的な分離と共有を実現できる。また、プロファイルを準備した上で、RAN、5Gコアに対しエンド・ツー・エンドのネットワークスライスの構築と、RRPによるセルレベルの無線リソース分割を行った」と説明している。

 エンド・ツー・エンドのネットワークスライシングは、5Gの能力を最大限に引き出し、様々な産業セグメントでビジネスモデルの革新と新しいユースケースを推進するための重要なテクノロジーとなる。ネットワーク スライシングにより、特定のリソースとQoSレベルを必要とするユースケースの実現が可能となる。グローバルにビジネスを展開する企業は、多様な市場でアプリケーションを提供するために、統一されたコネクティビティの必要性を認識することができる。

 KDDIの執行役員常務 モバイル技術本部長である要海 敏和氏は「KDDIは、5Gスタンドアローンを活用した新たなビジネス ユースケースやエンターテインメント サービスの創出を目指し、その技術検証に継続的に取り組んでいる。今後も、新しい価値の創造に向けて技術開発および実証を進めていく」とコメントを出している。

 エリクソンの上級副社長・北東アジア地域総責任者であるクリス・ホートン氏は「私たちの重要なお客様であるKDDI様、そして重要なパートナーであるソニー様と日本市場で5Gスタンドアローン環境におけるサービス提供に貢献できることを光栄に思っている。日本の重要なネットワークインフラをさらに進化させるという重要なミッションを支援できることを楽しみにしている」とコメントを出している。

 エリクソンは「今後も通信事業者およびパートナー企業と協力して、柔軟なサービスの創造とイノベーションのためのネットワークプラットフォームの実現に取り組んでいく」との考えを示している。

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