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シスコが、サステナブルなIT利用を促進する「Cisco Green Pay」を国内で適用開始

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ハードウェア製品の再利用、リサイクルを促進し、循環型経済に貢献

 シスコシステムズ(以下、シスコ)は3月23日、日本国内において、シスコ製ハードウェア製品の循環利用を促進する「Cisco Green Pay」プログラムを開始した。

 シスコは「Cisco Green Payは、シスコの循環型経済(サーキュラーエコノミー)に賛同、同意いただいたお客様に、シスコ製ハードウェア製品の導入にあたって、使用期間に応じてインセンティブを付与する特別ファイナンスプログラムで、利用契約終了後にはシスコが無償で当該製品を回収し、シスコの循環型経済プログラムに基づいて処理されることを示す証明書を発行する」と説明している。

 2021年にシスコは、2040 年までにスコープ 1、2、3のすべてで温室効果ガス排出を実質ゼロにするネットゼロを達成する公約を公表した。中間目標として、グローバルでスコープ1およびスコープ2のネットゼロを2025年までに達成することをめざしている。サステナビリティと循環型経済の原則を事業全体に組み込むことを重点のひとつに定め、製品の設計、管理、梱包、修理、再利用、リサイクルなど、お客様やパートナー企業の参画も得て、製品ライフサイクル全体を通して変革を推進している。

 2018年1月の世界経済フォーラムで、シスコの会長 兼 CEOであるチャック・ロビンス(Chuck Robbins)氏はCapital Equipment Pledge に署名した。このなかで、シスコは希望する顧客から製品の返却を無償で100%受け入れることを約束している。Cisco Green Pay は所有型ではなく循環型のITを推進する購買モデルを導入し、返却や再利用される製品数を増やすことで、この目標達成を推進する。シスコでは、回収製品の99.9%以上のリユース、リサイクルを達成し、廃棄率(リデュース)は0.1%未満に抑えているという。
 シスコは「環境・社会・ガバナンス(ESG)に対する責任は、お客様にとっても最優先課題だ。お客様は、シスコが提供するこの新たなプログラムを活用することで、信頼性の高い ITソリューションを利用し、最新のイノベーションの恩恵を享受することができるだけでなく、資源の無駄をなくし、サステナブルな成長をめざす企業の新しいアジェンダである循環型経済に貢献することができる」とコメントを出している。

Cisco Green Payプログラムの概要

  • ネットワークインフラストラクチャ、データセンタ、ハイブリッドワーク、スマートビル、サービスプロバイダ インフラストラクチャなど、ほとんどすべてのサステナブルなシスコ製品が対象。
  • シスコのソフトウェアやその他サービスと組み合わせて利用することも可能。
  • 3年(36か月)から5年(60か月)の支払い期間を設定し、ハードウェア部分には最大5%のインセンティブを付与する。
  • 利用契約終了時にはハードウェア製品の返却、または1 年延長を選択できる。
  • 製品の返却に要するすべての集荷、運搬費用はシスコが負担する。
  • 製品の返却後は、シスコの循環型経済プログラムに基づいて処理されることを示す証明書が発行される。
  • なお、案件によって適用条件が異なる場合がある。

 シスコは今回発表のCisco Green Payプログラムのほか、シスコの循環型経済に協力するパートナー企業向けに「Environmental Sustainabilityスペシャライゼーション」を推進し、顧客が利用後の製品を無料でシスコが回収する支援プログラムとして、既に日本で展開している。