ルーメン・テクノロジーズ 田所社長が語る、2023年の戦略【4:人材育成にも注力し、セキュリティなどカスタマーサポート体制を強化】
INTERVIEW 有料マルチクラウドの統合運用管理サービスや、SD-WAN、CDN、エッジと、幾つかの注力分野を示した田所氏は「これら各種サービスをより良く提供するために、人材育成にも力を入れている。我々は自社のコールセンターで24時間 365日のカスタマーサポートを提供しており、従来はマネージドホスティングやプライベートクラウドを中心としたサポートが中心だったが、今後はマルチクラウドや各サービスのセキュリティも加わる」としており、「例えば、お客様のマルチクラウド環境をサポートする中で、パートナーである各パブリッククラウド事業者のサービスへの理解をより深める必要がある。また、セキュリティの重要性と需要は今後ますます高まっていくだろう。そこで我々は人材育成の一環として、昨年から従業員の意識向上プログラムに取り組んでおり、成果が見えてきた」と話している。

Lumen TechnologiesのSOCは24時間 365日で動作し、すべてのAPACクライアントにサービスを提供している。田所氏は「日本でもセキュリティの人材が育ってきているので、シンガポールと連携しながらSOC機能の一部を日本で持ち、来年度を目途にマネージド セキュリティ サービスまで拡大したい」と展望を語っている。

APACにおけるLumen Technologiesのセキュリティ能力。田所氏は「SD-WANにおけるSASEや、CDNにおけるふるまい検知型次世代WAFなどのセキュリティ ソリューションにも注力することで、我々がセキュリティも扱う企業であるイメージも広げていく」と話す。
Lumen MEDRによる、既知および未知の脅威の検出、識別、修復
Lumen Technologiesのセキュリティ ソリューションには、2020年よりAPACで提供を開始したMEDR(Managed Endpoint Detection & Response)もある。
これは、エンドポイント間で脅威の検出と保護を強化するための、プロアクティブなセキュリティを企業に提供するもの。保護ポリシーを有効にした最先端のEDRエージェントをデプロイし、脅威を特定してほぼリアルタイムで修復する、24時間 365日体制のサービスとなっている。

Lumen MEDRのサービスアーキテクチャ。

Lumen MEDRのサービス提供モデル。
田所氏は「ルーメンに入社する以前(※)は、通信事業者でセキュリティを担当した経験もあるので、今年、来年はその経験を活かしながらセキュリティにも本腰を入れていく」としており、「セキュリティにしてもマネージド ホスティングにしても、日本市場には有力な競合他社が沢山いらっしゃる。そうした中で、我々はグローバルでブラッシュアップした各商材をご紹介するだけでなく、知見のある人材を適切にアサインしてプロジェクトを遂行することで、価格競争力も打ち出していく」と意気込みを語っている。
※ルーメン・テクノロジーズ 代表取締役社長 田所 博文氏 プロフィール:25年以上の国内および国際IT通信業界での経験を持つ。海外通信事業経験をAT&Tジャパンにてスタート。グローバルワン日本法人から アメリカ本社に出向し、海外勤務経験を積む。その後、ICTサービスプロバイダにて営業責任者を経験した後、ベライゾンビジネスにて日系大手企業営業本部長、パックネット サービスジャパン CEO、そしてテルストラジャパン代表取締役社長に就任。2020年2月より現職。
インタビュー目次
1:顧客のマルチクラウド環境をグローバルでサポート。主要なパブリッククラウド事業者とのパートナーシップ強化
2:エッジプライベートクラウドからマルチクラウド統合運用管理まで、幅広いクラウド ポートフォリオ
3:CDN、Lumen エッジベアメタル、ふるまい検知型の次世代WAF、SD-WANに注力
4:人材育成にも注力し、セキュリティなどカスタマーサポート体制を強化