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Nipaがタイの既設ネットワークインフラ強化でJuniperを選択し、Thailand 4.0やパンデミック後の経済回復を推進

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 Juniper Networksは2月20日(バンコク)、タイの大手クラウドサービスプロバイダーであるNipa Cloud (以下、Nipa)が、既設ネットワークインフラの強化でJuniper Networksを選択したと発表した。
 このネットワーク強化は、急速に変化するタイのデジタル経済で、エンドポイントの柔軟性に対する需要がさらに高まることを見越したものだという。

 Nipaは、Tungsten Fabricを搭載したタイ初のフルサービスOpenStackパブリッククラウドサービスプロバイダとして、グローバルプロバイダーのソリューションと競争力のある技術的に高度なクラウドソリューションを提供している。また、より高い柔軟性、複数の可用性ゾーン(AZ)、モジュール性、地元の理解を通じて、ローカライズされた市場に対してユニークな付加価値を生み出すことに取り組んでいる。
 Nipaのクラウドソリューションは、このローカライズされたアプローチにより、タイの経済が政府の『Thailand 4.0』政策と第4次産業革命に従ってデジタル時代への持続的な成長を支える強力なITインフラを構築する中で、厳しい競争の中で急速に市場シェアを獲得した。
 Juniper Networksは「こうした推進力と、パンデミック後の回復傾向が、タイ企業のクラウド支出に対するイノベーションと投資の優先度を高めている。世界の予測を上回るタイのクラウドインフラへの支出は、2022年だけで28.2%増加すると予測されており、タイ企業がインフラを拡大し、複雑なワークロードをクラウドに移行してリモートワーク文化をより良く可能にする中で、IaaSは最も高い成長を見込んでいる」としている。

 Nipaは、タイ企業全体のクラウドサービスに対する需要の高まりに対応するため、キャンパスとデータセンタネットワークをより良く区別するために、Juniper NetworksのEVPN-VXLANソリューションを導入した。これには、QFX5120シリーズ スイッチやMX10003/MX204シリーズ ユニバーサル ルーティング プラットフォームも含まれている。
 これらのアップグレードによりNipa は、L2およびL3 VPN をサポートする共通のポリシーとサービスをキャンパス全体に導入できるようになった。さらに、Nipaはスループット、拡張性、容量、パフォーマンス、セキュリティの向上により、タイで急速に発展する企業と急速に変化するデジタルエコシステムのために独自に構築された、基盤となるクラウドソリューションの開発を継続することができる。

 Nipa Cloudの創業者 兼 CEOであるAbhisak Chulya博士は「タイは大規模なデジタル変革の中で、消費者も企業も同様にクラウドへの移行を加速している。国全体がThailand 4.0に向けて進んでいる中、当社のようなインフラプロバイダが先行してそれに適応し、変革を進めることは重要だ」としており、「Juniper Networksとのパートナーシップを通じて、複数の場所と低コストのクラウドを備えた新しいサービスとしてのインフラストラクチャ機能を導入できる。これにより、お客様とパートナーは、タイのデジタル経済の持続的成長を促進する、機敏で費用対効果の高い安全なサービスにアクセスできるようになる」とコメントを出している。

 Juniper NetworksのASEAN & Taiwan シニアディレクターであるPerry Sui氏は「Nipa Cloudと提携し、タイ企業のデジタルトランスフォーメーションを通じてThailand 4.0を実現するビジョンをサポートできることを嬉しく思っている。Nipa Cloudは、国の技術成長を促進する上で重要な役割を果たしており、Juniperの経験第一のネットワーキングアプローチを通じて、当社はエンドユカスタマーに世界クラスのクラウドソリューションを提供する支援に取り組んでいる。いずれも、デジタルで加速したパンデミック後の回復を実現し、タイの継続的な経済成長を確保する上で極めて重要だ」とコメントを出している。

編集部備考

  • タイ投資委員会(BOI)は2021年11月、同年1~9月のタイへの外国直接投資統計を発表した。その内容についてJETROは、以下の見解を示している。
    「Thailand 4.0でターゲット産業とされている12分野の投資状況をみると、タイ資本も含めた申請ベースでは、投資額でデジタルが大きく伸びた(8.6倍、90億バーツ)」
    「医療(4.1倍、592億バーツ)、石油化学・化学(3.4倍、368億バーツ)、バイオテクノロジー(2.7倍、210億バーツ)、電気電子・エレクトロニクス(2.1倍、772億バーツ)、観光(2.1倍、163億バーツ)も大幅に増えた」
    「これら産業への投資増加の背景には、他国からの生産拠点の移転、新型コロナウイルス感染拡大によるテレワーク推進に伴う需要、感染防止用製品の需要増加があるとみられる」