Arista Networksが、AIドリブン型ゼロトラスト ブランチ ソリューションを発表
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Arista Networksは7月21日(カリフォルニア州サンタクララ)、VeloCloud SD-WAN向けの新AIドリブン型エッジ脅威管理(ETM:Edge Threat Management)ソリューションを発表した。
Arista Networksは「これにより、企業ブランチオフィス向けに統合されたゼロトラストセキュリティが実現する。お客様はこの統合を活用することで、複数の異なる機器を単一の統合型セキュアSD-WANエッジプラットフォームに集約し、ブランチオフィスのシンプル化を図ることができる」としている。
統合型ETMは、VeloCloud SD-WANの理想的なソフトウェアアップグレードオプションとして、WANエッジにおける境界防御を提供する。これにより、顧客は単一プラットフォーム上でSD-WAN接続とゼロトラストブランチオフィスセキュリティを統合できる。このプラットフォームは、共通のオペレーティングシステム、統一された強制エンジン、共通のエンド・ツー・エンド セキュリティ ポリシーにより、ブランチオフィスのシンプル化を実現する。これらの機能はすべて、VeloCloud Orchestratorの単一管理画面からコグニティブ管理で実現される。
主な機能には、高度なファイアウォール機能と脅威防御機能、ゾーンベースのセグメンテーション、Geo-IPフィルタリング、DNSフィルタリング、そしてAIを活用したポリシー分析機能が含まれており、これらはすべてブランチWANエッジでローカルに提供される。この統合的なアプローチにより、きめ細かなポリシー制御が可能になり、ブランチネットワークのセキュリティ体制が強化される。
T&A SYSTEMEは、VeloCloud SD-WANを利用して、顧客向けに10年以上にわたり98か国、7500以上の拠点を管理している。
T&A SYSTEMEのMSPであるTill Bockenheimer氏は「新しいETM機能により、既存のSD-WANインフラストラクチャ上で、同じGUIで管理されるセキュリティサービスを要求に応じて提供できるようになった。これにより、特に小規模なブランチでは、別のGUIで管理される別のファイアウォール機器を導入する必要がなくなる」とコメントを出している。
MetTelのCTOであるEdward Fox III氏は「顧客がAIを活用した運用を、事後対応型のトラブルシューティングから予測型管理へと拡大していくにつれ、ネットワークエッジはよりスマートで自律的なものへと進化していく必要がある」とコメントを出している。
新しいエッジ脅威管理ソリューションは、AIドリブン型のポリシー インテリジェンスを実現するArista AVA(Autonomous Virtual Assist)を活用している。「ポリシー・エクスプレイナー」や「トラフィック・シミュレーション」といった機能は、Ask AVAを使用して複雑なセキュリティポリシーを分かりやすい言葉に変換する。これにより、セキュリティ管理者はエラーを減らし、特に複数の管理者がポリシーを作成するようなシナリオにおいて、セキュリティポリシーの影響と結果を迅速に理解することができる。
Arista NetworksのSVPであるJohn McCool氏は「Aristaが独自に開発したETMと統合された新しいゼロトラストセキュリティは、VeloCloud買収記念日に、AristaとVeloCloudのチームが結集した力の証だ。お客様は、ブランチオフィス ネットワークをシンプル化・統合し、エンタープライズ グレードのゼロトラスト セキュリティをブランチオフィスのWANエッジまで拡張できるようになる」とコメントを出している。
Arista Networks は「VeloCloud SD-WANエッジ プラットフォームへのエッジ脅威管理の導入は、クライアントからクラウドまでエンド・ツー・エンドのセキュアなネットワークインフラストラクチャを提供するというAristaのコミットメントを明確に示すものだ。これにより、エンタープライズネットワークはよりシンプルに、より安全に、そしてAI駆動型の運用に対応できるようになる」とコメントを出している。
編集部備考
■今回の発表は、Arista Networksがブランチ向けにゼロトラスト機能を強化した製品発表というだけでなく、ブランチ拠点で必要となるネットワーク機能とセキュリティ機能を単一のプラットフォームへ統合する流れが一段進んだ点も重要だ。
従来、企業の拠点ではSD-WAN、ルータ、ファイアウォール、VPNなどを個別に導入し、それぞれ異なる管理画面やポリシーで運用するケースも少なくなかった。しかし、生成AIの活用が広がる中で、企業ネットワークは本社だけでなく、店舗や工場、医療機関、教育機関など多様な拠点からクラウドやAI基盤へ接続されるようになり、運用の複雑化とセキュリティリスクの増大が課題となっている。
こうした状況では、個々の機器性能を競うだけでは十分とは言えない。重要になるのは、ネットワーク、セキュリティ、運用管理を統合し、拠点全体を一元的に管理できることだ。
今回Aristaは、VeloCloudの技術を基盤に、SD-WANとゼロトラストセキュリティをAIによる運用支援と組み合わせることで、ブランチ全体を統合的に管理する方向性を示した。これは機能追加だけではなく、「個別機器を管理する時代」から「拠点そのものをサービスとして運用する時代」への変化を象徴する動きと見ることができる。
通信事業者やマネージドサービス事業者にとっても、今後は個々の機器を提供するだけでなく、ネットワークとセキュリティを統合した運用サービスとして提供できるかが競争力を左右する要素になっていくだろう。
この流れは通信事業者にとって、ブランチ全体の運用・セキュリティを含めたマネージドサービスの事業領域を広げる機会にもなり得る。
■さらに長期的な視点で見ると、AIの普及は企業ネットワーク市場における競争の単位そのものを変えつつある。
これまで企業ネットワーク市場では、高性能なルータやファイアウォール、高速なWANなど、個々の機器やネットワーク性能が差別化の中心だった。しかし、生成AIやAIエージェントの活用が進むにつれ、企業活動は本社だけでなく、店舗、工場、物流拠点、医療・教育機関など、多数の拠点でAIを利用することが前提になりつつある。
その結果、重要になるのは「どの機器を導入しているか」ではなく、「拠点全体を安全かつ効率的に運用できるか」という視点だ。ネットワーク、セキュリティ、アクセス制御、ポリシー管理、AIによる運用支援を一体として最適化するプラットフォームの価値は、今後さらに高まると考えられる。
今回のAristaの発表も、AIを活用したゼロトラストを単独のセキュリティ機能として提供するのではなく、ブランチ全体の運用基盤へ組み込もうとしている点に特徴がある。これは、ネットワーク機器を販売する競争から、企業拠点全体を支えるプラットフォームを提供する競争へと市場が移行しつつあることを示唆している。
こうした方向性はAristaだけのものではなく、市場全体の潮流になりつつある。AI時代の企業ネットワークでは、ネットワーク機器、セキュリティ機器、運用ツールを個別に最適化するのではなく、AIを活用して拠点全体を継続的に最適化できるプラットフォームの完成度が、競争軸としてより重視されるのではないだろうか。
(OPTCOM編集部)




