PrysmianとRelativity Networksが、データセンタ向けの次世代光ファイバケーブル HCFの大量生産で提携
期間限定無料公開 有料Prysmianは3月21日(フロリダ州オーランド&ミラノ)、AI経済に必要なデータセンタの運営者が求めるHCF(Hollow-Core Fiber)とケーブルの量産に向けて、Relativity Networksと長期パートナーシップ契約を締結したと発表した。
Prysmianは「AI対応のデータ処理に対応する電力の需要が膨大であるため、新しいデータセンタの建設において電力の確保がボトルネックになる可能性がある。Relativity Networksの特許出願中のHCF技術とPrysmianのクラス最高の光ファイバケーブルを組み合わせることで、クラウドコンピューティングのハイパースケーラーが従来の電力会社やグリーンエネルギープロバイダなどの電源の近くにデータセンタを設置できるようにし、この問題を解決する」としている。
この提携により、PrysmianとRelativity Networksは、セントラルフロリダ大学の光学系およびフォトニクス学部と共同で開発されたRelativity NetworksのHCF技術に基づいて、ファイバとケーブルを共同製造することになる。Prysmianの世界的な製造専門知識を活用し、両社は協力して業界をHCF技術にシームレスに移行し、世界中のデータセンタの高まる需要に対応する。さらに、Relativity Networks は、既存の光ファイバ インターフェイスとの互換性を確保するコネクタとハードウェアを提供する。
遅延は、複数施設のデータ操作やアプリケーションの同期に悪影響を与えるため、伝送距離の制約の原因にもなる。そこでHCFの低遅延は有効であり、たとえば、データセンタから60km (37マイル) 以内の制約があるシーンでHCFを導入すると、90km (56マイル) まで拡張できるという。
Prysmianのデジタル ソリューション担当EVPであるFrederick Persson 氏は「Prysmianは長年、光ファイバの分野で標準を確立する世界的なリーダーであり、当社の最先端のソリューションは常にお客様の要求を満たすために進化している」とし、「これを Relativity Networksの技術と組み合わせることで、両社は将来にわたってHCFの世界市場をリードできるようになる。これは、世界中のデータセンタや AIアプリケーションから生じる需要を満たすために加速化に取り組む上で、非常に重要なフォーカス領域だ」としている
Prysmianは「Relativity Networks は、HCFを大規模に導入したいハイパースケーラーの間ですでに大きな支持を得ている。PrysmianとRelativity Networksのこの戦略的契約により、米国および世界中のデータセンタ向けの高度な光ファイバおよびケーブル ソリューションに対する高まる需要を満たすために必要な大規模な製造が確保される」としている。
Relativity Networksの創設者 兼 CEOであるJason Eichenholz氏は「この契約は、HCF ケーブルを求めてきた業界全体にとって大きな進歩だ」とし、「これにより、ハイパースケーラーのHCF技術に対する飽くことのない需要に応えることができる。通信およびエネルギー ケーブル システムのリーダーとして認められているPrysmianと協力することで、通信およびデータセンタ市場への対応を改善し、AIドリブン型データセンタの構築者に彼らが切望していた機能を提供する。AIエコノミーにはHCFが必要だ。このパートナーシップにより、両社は協力してこの重要な技術の世界的な大手プロバイダーになることができる」とコメントを出している。
この長期パートナーシップの一環として、PrysmianはオランダのアイントホーフェンにあるPrysmianの生産センターにある専用施設でRelativity Networksの HCFを製造する。Prysmianは「この戦略的な生産拠点により、両社は革新的な光ファイバ ソリューションに対する世界的な需要の高まりに対応する」としている。