Ekinopsが、ベルギー全土に高速光ネットワークを構築するProximusとフレームワーク契約を締結
期間限定無料公開 有料期間限定無料公開
Ekinopsは7月2日(パリ)、ベルギーの大手ティア1通信事業者であるProximusとのフレームワーク契約(基本条件を定める包括的な契約)を締結し、10年間のサプライヤ契約を獲得したと発表した。
Ekinopsは「この契約は、3月に発表された覚書(MoU)に続く最終段階となるNEURON(Next generation Enhanced Uniform Reliable Optical Network)と名付けられたこの主要戦略プロジェクトは、EkinopsがWDMベースの光ネットワーク機器とサービスを提供し、ベルギー全土に600以上の拠点からなる高速光ネットワークを構築するものだ」としている。
Proximusは、超低速から超高速まであらゆるトラフィック速度を最適化できる能力を備え、既に1.6Tbpsの速度に対応可能なシャーシを持つEkinopsのWDMプラットフォームを選定した。将来の拡張に関するコミットメントを含む長期契約に基づき、EkinopsはProximusのバックボーンおよびメトロネットワーク向けに、800Gbpsの光容量をサポートする通信インフラシステムと、幅広いROADM製品群を提供する。また、Ekinopsは、Proximusの次世代高性能光ネットワーク構築を支援するため、ネットワーク管理ソリューションであるCelestis NMS、関連ソフトウェア、およびプロフェッショナルサービスも提供する。
Proximusのネットワーク責任者兼CTOであるGeert Standaert氏は「Ekinopsのラボ、RFPに対する回答の質、そして選定プロセス全体を通して示された技術力に感銘を受けた」とし、「提案されたアーキテクチャのシンプルさと効率性に加え、今回の協業は、信頼できるパートナーとの長年にわたるパートナーシップに基づいている。Ekinopsの専門知識は、当社のネットワーク進化を支え、長期的な目標達成において重要な役割を果たすだろう」とコメントを出している。
EkinopsのCEOであるLionel Chmilewsky氏は「この契約は、Ekinopsの強みである、信頼性が高く、柔軟で、大容量の光ネットワークソリューションの提供をさらに強化するものだ」とし、「これは、当社の継続的なイノベーション、そして世界中のお客様にサービスを提供するチームの献身と専門知識が、いかに具体的な成果をもたらしているかを示すものだ。Proximusが当社の欧州技術と人材を信頼してくださったことを大変光栄に思っている。私たちはNEURONの成功に全力を尽くし、共に成し遂げる成果を楽しみにしている」とコメントを出している。
プロジェクト計画には、既に開始しているラボおよびフィールドでの試験が含まれており、最初のネットワーク展開は2026年後半に開始される予定だ。
編集部備考
■通信業界では、オープン化はマルチベンダ化を促進し、調達の柔軟性やコスト競争を高めるための取り組みとして語られてきた。しかしAI時代に入り、その役割は少し変わり始めているように見える。
AIインフラでは、設備は導入して終わりではない。ソフトウェア更新、運用自動化、容量増強、セキュリティ対策など、通信インフラは長期間にわたり進化を続けることが前提となる。そのため通信事業者は、短期的な価格競争よりも、長く並走できるパートナーを必要としている。
一方で、長期契約にはベンダーロックインという古くからの課題もある。通信業界では、障害対応や機能追加、保守契約などを巡り、特定ベンダへの依存が通信事業者の選択肢を狭めるケースも少なくなかった。だからこそ近年は、標準化されたインターフェースによって将来的な代替可能性を確保するオープン化が進められてきた。
ここで重要なのは、オープン化の価値は「頻繁にベンダを切り替えること」ではないという点だ。実際には設備の更新や運用の継続性を考えれば、一つのベンダと長期間協業する方が合理的な場面も多い。重要なのは、必要になれば他社へ移行できる選択肢を技術的に保持しておくこととなる。
その選択肢は、通信事業者の交渉力を維持するだけではない。ベンダにとっても、「いつでも代替され得る」という前提の下で、継続的な品質向上や誠実なサポートを提供し続けるインセンティブとなる。つまりオープン化は、ベンダを排除する仕組みではなく、長期的な協業関係を健全に維持するための土台とも言える。
今回の契約は、長期的なパートナーシップを示すニュースだ。しかし、その背景にある通信業界の変化を見ると、AI時代に求められているのは「ロックインによる長期契約」ではなく、「オープンな環境を前提とした長期的な信頼関係」なのかもしれない。技術力や価格だけではなく、長期間にわたり安心できると判断される信用もまた、通信インフラを支える競争力の一つになりつつある。



