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エネルギア・コミュニケーションズが次世代100Gbps光ネットワーク展開のパートナーとしてノキアを選定

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 ノキアソリューションズ&ネットワークス(以下、ノキア)は4月6日、中国地方で初となるエネルギア・コミュニケーションズ(以下、エネコム)の100Gbpsネットワーク展開を支援すると発表した。100G/200G コヒーレント技術を組み込んだ最先端の光伝送システムを展開することで、エネコムの伝送ネットワーク事業を変革し、柔軟性と信頼性の高いサービスの提供を可能にする。同ネットワークは本州の中国地方を中心にカバーし、広島、岡山等の主要都市に展開される予定だ。

1830 PSS

 ノキアは1830 PSS(Photonic Service Switch)の展開により、統合された超広帯域波長ルーティング及びスイッチングソリューションを提供し、予測が難しいトラフィックの急増にエネコムのネットワークが対応できるよう最適化を図る。このソリューションは、世界で最も高度なスーパー・コヒーレント・デジタル信号プロセッサであるPSE-2(Photonic Service Engine 2)を搭載しており、GMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)やCDC-F ROADM(Colorless, Directionless, Contentionless, and Flexgrid, Reconfigurable Optical Add/Drop Multiplexer)といった技術も採用している。
 エネコムはこの新たなネットワークを活用し、高まり続けるエンドユーザのトラフィック需要に対応すると共に、自然災害発生時の保護を強化する。
 同ネットワークは、リアルタイム光ファイバ監視機能を備えており、ファイバの状態を監視し、障害発生時は損傷箇所を特定することが可能になる。これにより、ネットワークの運用と保守が効率化され、ネットワークの信頼性が大幅に高まる。
 エネルギア・コミュニケーションズ 取締役社長の熊谷鋭氏は「当社では、お客さまへ低廉かつ高品質、高信頼なサービスを継続的にご提供していく。そのためには、クラウドベースのサービス、Wi-Fi オフロード、リッチな動画コンテンツ、そして将来のIoT や5G の需要によって加速するトラフィックの大幅な増加に対応できる必要がある。同時に、災害復旧機能を活用し、自然災害発生時にも安定したサービス提供を行えるよう努めていく」とコメントを出している。
 ノキアソリューションズ&ネットワークス 代表取締役社長 ジェイ・ウォン氏は「日本は多くの地震や台風にも見舞われているため、障害発生時にサービスのルートを自動的に切り替え、地理的冗長性を提供できるインフラストラクチャが必要だ。当社の1830 PSS を用いたソリューションを導入することで、ファイバ監視の統合によるシンプルかつ堅牢な運用モデルが実現する。このソリューションと、極めて柔軟性の高い光伝送システム、そしてエンドツーエンドのネットワーク管理システムは、エネコムの今後のサービス展開に対応できる最適な組み合わせだと確信している」とコメントを出している。