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ノキアとKDDI、5G無線伝送実験を共同で実施

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AirScale Radio Accessを利用して集合住宅屋内での高速通信提供を確認

 ノキアソリューションズ&ネットワークス(以下、ノキア)とKDDIは5月12日、埼玉県ふじみ野市において、28GHz帯を用いてノキアの5G無線テクノロジーを利用した実証実験を行い、集合住宅環境における1Gbpsを超える無線高速接続を日本国内で初めて実証したと発表した。

 この実験は、KDDI総合研究所に設置した5G無線基地局と、そこから100メートルほど離れた集合住宅との間で行われた。
 同実験では28GHz帯を使用して1Gbpsを超える通信速度を達成し、都市圏の屋内においても5G無線伝送により高速接続を提供できることを実証した。
 今回の実験は、昨年締結された新世代の高速モバイル通信向け技術開発に関する基本合意書(MoU)に基づく、ノキアとKDDIの5G分野における協働の第1弾となる。

 KDDI モバイル技術本部シニアディレクター 松永 彰氏は「今回の実験では大都市で高品質のデータ通信を提供する大きな可能性を確認できた。今後もノキア社と共同で5Gへの期待を実現するようなテクノロジーの活用法を開発して、利用者のニーズに応えていきたいと考えている」とコメントを出している。

 ノキアソリューションズ&ネットワークス 代表取締役社長のジェイ・ウォン氏は「今回の実験は、KDDI社とのコラボレーションにおいて、そして大都市に住む大勢の人々の拡大し続ける需要に応えるノキアの技術開発において、重要な第一歩となる。5Gは、こうした環境に向けて超低遅延、大容量、高速通信を提供することを約束するものだ。今回の実験は、5Gの様々なユースケースのひとつとして、様々な場所でのエンターテイメント鑑賞を大きく変革させることを示す好例だ」とコメントを出している。

実験のテクノロジーについて

 5G FIRSTの一部であるNokia AirScale Base Stationはノキアのエンドツーエンドの5Gテクノロジー。
 Nokia AirFrameはクラウドRANを実現する商用プラットフォームを提供し、高速データによるコンテンツ配信を可能にする。