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ノキア、NTTドコモと日本における5Gエコシステム実現に向け、4.5GHz帯で初の主要な試験を開始

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 今後導入される5G技術に対応するため、ノキアソリューションズ&ネットワークス(以下、ノキア)とNTTドコモ(以下、ドコモ)は5月24日、日本における5Gエコシステムの実現に向けて協力することを発表した。インテルとも協力し、4.5GHz周波数帯を使用したマルチベンダ環境において主要な相互接続試験を開始するという。

 5Gは、新世代のブロードバンドアプリケーションに対応する高速かつ低遅延の通信を実現し、人々とデバイスをつなぐ新たな要件に応えるネットワーク。ノキアはNTTドコモと2017年を通して、特に観光地、ショッピング街、オフィス街などの密集したエリアおよびドコモが主催する主要な公共イベントを想定し、東京都内などで5G技術の試験を実施する。
 今回の試験では、インテルの5G モバイル・トライアル・プラットフォームへの5G無線インターフェースを介して伝送するNokia AirScale基地局を含むNokia 5G FIRSTソリューションを使用する。両社は、日本での使用が有力な周波数帯の一つである4.5GHz帯で、基地局とデバイス間無線でエンドツーエンドのアプリケーションの試験を行う。Nokia 5G FIRSTソリューションは、5G早期導入を目指すオペレータに向け、マルチベンダの機器を5G無線ネットワークを介して接続することを可能とする、共通インターフェースを定義する無線仕様に対応している。

 NTTドコモ 取締役常務執行役員の尾上誠蔵氏は「今回の実験は、弊社が5Gを商用導入する際に、5Gのインフラ整備を確実に進めていくための重要な第一歩だ。弊社は、お客様に最善の選択と最高品質の体験をお届けするためパートナー企業とエコシステムを築いていく」とコメントを出している。

 インテル コーポレーション コミュニケーション・デバイス事業本部 副社長 兼 次世代・標準化本部長のアシャ・ケディ氏は「インテルは、5G技術を構築し、エンドユーザーに広範な価値をもたらすためには、今回のようなエコシステムを構築するパートナーとの実証実験および早期展開を推進するこのような主要な協業が、極めて重要であると確信している。日本において5Gエンドツーエンド・ソリューションの一環として、4.5GHz無線周波数を使用した今回の相互運用性の接続試験に参加できることを大変光栄に思う」とコメントを出している。

 ノキア日本法人代表取締役社長のジェイ・ウォン氏は「今回の試験は、5G技術を本格的に商用化する世界最初の国の1つである日本において5G開発の重要なマイルストーンだ。また大都市圏に生活する膨大な数の人々によるネットワーク需要の爆発的増加に応える技術を開発するなか、この構想はNTTドコモ様および他の主要な技術パートナーとの協力を推進する重要な第一歩でもある」とコメントを出している。

技術について

  • Nokia AirScale Active Antenna:セル範囲の強化、セルエッジにおける性能最大化、および周波数効率の向上を提供するデジタル・ビームフォーミングによるMassive MIMOを使用
  • Nokia 5G FIRST: 5G無線インターフェースを介したマルチベンダ・デバイスをサポートする早期導入無線仕様に対応。Nokia AirScale基地局およびNokia AirFrameデータセンタ技術を適用
  • Nokia AirScale基地局への無線接続をサポートする早期導入仕様に基づくIntel® Mobile Trial Platformエンドユーザ・デバイス