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リコーとシスコ、デジタルワークプレイス実現に向けて戦略的提携

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よりシンプルでセキュアなクラウドソリューションをグローバルに展開

 リコーとシスコシステムズ(以下、シスコ)は2月26日、高い生産性とセキュアな環境を両立するデジタルワークプレイスの実現に向けたクラウドソリューションの提供に関し、グローバルな戦略的提携に合意したことを発表した。
 両社は「今後、クラウド、ネットワーク、デバイスの3つのレイヤーで、よりシンプルでセキュアな環境を提供するためのソリューション開発に共同で取り組み、お客様のデジタル変革と生産性向上を支援していく」としている。

 近年、少子高齢化による労働人口の減少に伴い、AIやIoTといった最新のデジタル技術を活用した生産性向上は企業にとって大きな課題となっている。また、多くの企業が働き方改革を推進するなかで、クラウドやモバイルを活用した、働く場所や時間の制約にとらわれない多様な働き方の実現も求められている。
 一方、不正アクセスや情報漏洩など、セキュリティに対する脅威はますます凶悪化、巧妙化しており、日々進化するサイバー攻撃に対応するためには、専門的な技術や多額のコストが必要になっている。特に、専任のIT管理者の確保が難しい中小企業や多拠点で展開する企業などのユーザでは、よりシンプルに、かつできるだけコストを抑えて、セキュアな環境を維持・管理できるソリューションが求められている。
 リコーは、2019年1月に新世代複合機「RICOH IM Cシリーズ」とクラウドプラットフォーム「RICOH Smart Integration」の提供を開始した。複合機をはじめとするさまざまなオフィス機器が「RICOH Smart Integration」を介して最新のクラウドサービスと連携することで、働く人が互いにつながり、知的生産を支える場所であるデジタルワークプレイスの実現に貢献し、ユーザの“「はたらく」をよりスマートに”することに取り組んでいるという。
 シスコは、安全なクラウド利用を実現するために、セキュリティ調査機関「Talos」の250名を超えるリサーチャーが脅威情報を集め、セキュリティ製品を強化している。また、クラウドベースでシンプルにネットワークを管理できる「Cisco Meraki」を提供し、ユーザのデジタル変革を支援している。

 今回の提携に基づく、RICOH Smart Integrationとシスコのクラウドセキュリティソリューションの連携により、両社はリコーの新世代複合機「RICOH IM Cシリーズ」をはじめとするさまざまなオフィス機器と複数のクラウドサービスをCisco Merakiによりシームレスかつセキュアに接続し、導入・運用管理工数を効率化するソリューションを提供する。また、RICOH Smart Integrationとシスコが提供する情報漏洩検知・防止機能や高度な認証機能を組み合わせることで、より高度なセキュリティレベルを必要とする業務への対応が可能となる。これは、2019年春からリコーが展開する「RICOH Smart Integrationパートナープログラム」に先行したパートナー企業との提携となる。
 さらに、両社は複合機やIoTデバイスのセキュアで自律的なネットワーク接続について、さまざまなデバイスがよりセキュアにネットワークに接続する手段を提供する。リコー製品とCisco Identity Service Engineとの連携により、特に大企業のユーザにおいてニーズが高まっている、ネットワークに繋がるデバイスの運用・管理の自動化と適切なセキュリティ設定を実現することができ、SDNやIoTに対応した提案が可能になる。
 両社は「これらのソリューションを、2019年4月からお客様に試験導入し、検証を行った上で2019年9月以降に日本市場を皮切りに提供を開始し、順次グローバルで展開していく」とし、「協業を通じて、よりセキュアな環境で高い生産性を実現するデジタルワークプレイスの実現に貢献し、お客様のさらなる成長を支援していく」としている。