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豊田通商とNEC、ウズベクテレコムから国内全土の基幹通信システムを受注

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ウズベキスタンの通信環境を大幅に改善し、携帯電話やインターネットの利用拡大に対応

 豊田通商とNEC)は3月13日、ウズベキスタン国営の通信事業者ウズベクテレコムから、同国の通信環境を大幅に改善する基幹通信システムの構築プロジェクトを受注したと発表した。同システムは2019年中に納入され、稼働を開始する予定だ。

背景

 ウズベキスタンでは日本政府の円借款により、20年以上前から国内全土に光通信システムが整備され、光ファイバが敷設されている。携帯電話でも各事業者からLTEサービスが提供されるなど利用が拡大し、高速・大容量化が求められている。
 このような背景のもとウズベキスタン政府は、国家情報通信開発総合計画を発表し、基幹通信システムの更新による高速・高品質化を決定した。

概要

 豊田通商とNECはウズベクテレコムから、波長の異なる複数の信号を多重化し、光ファイバで伝送する技術を有した光通信機器、光通信のバックアップ用途であるマイクロ波無線通信機器、既存のアナログ通信をIP通信に変換する機器などの導入プロジェクトを受注した。
 これら先進技術を搭載した機器を導入することで、既設の光ファイバを利用し投資コストを抑えながら、幹線網では現行比20倍以上の通信速度を実現する。これによりウズベキスタンの国家経済を引率する通信インフラとして、利用が拡大している携帯電話やインターネットによる通信需要に対応し、この通信インフラを基盤として幅広い分野でのICT導入や電子政府インフラ構築の推進に貢献する。
 同プロジェクトにおいて豊田通商は、契約の主体者として全体のとりまとめを行い、プロジェクトのスムーズな進行を図る。またNECは、光波長多重通信機器およびマイクロ波無線通信機器の提供と、ウズベクテレコムの運用担当者への教育などを行い、国家の基盤となる通信インフラの運用に寄与する。なお本プロジェクトは、国際協力銀行(JBIC)、株式会社日本貿易保険(NEXI)、および三井住友銀行の資金融資により実現している。

今後の展望

 豊田通商とNECは「本実績を活かし、今後もウズベキスタンをはじめ中央アジアを中心に同地域における便利で快適な社会の実現と、持続的な産業発展に貢献している」としている。