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海外ハイパースケールデータセンタ等に向け、大容量無停電電源装置「7400WX-T3U」を発売【富士電機】

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 富士電機は4月1日、海外の電源事業強化に向け、大容量無停電電源装置(UPS)「7400WX-T3U」を発売したと発表した。適用先は、データセンタ、産業用設備など。

背景

7400WX-T3U

 情報システムのクラウド化や電子商取引の進展により、世界的にデータセンタの建設が増えている。データセンタは、重要な情報を預かるサーバの保護・保守・運用サービスやインターネット接続回線などの提供を行うため、継続的な給電が求められる。富士電機は、データセンタに必要な機器を組み合わせ、施設全体の設計・構築・運用支援まで一貫して請け負うことができ、電力の安定供給や省エネに貢献している。この中核となる機器の一つが、停電時にも電源を供給し続けるUPSだ。
 近年では、大手クラウドプロバイダの多い北米やアジアを中心にハイパースケールデータセンタ(超大型)の建設が増大しており、UPSの世界市場規模は2022年までにCAGR約10%で302億ドルまで拡大するとされている(※出典:平成30年版 情報通信白書:総務省)。ハイパースケールデータセンタは、2万kVA以上の大容量電源を要し、電力使用量が膨大なデータセンタで、搭載されるUPSにも大容量化と省エネが求められている。 富士電機は「超大型向けに、大容量UPS“7400WX-T3U”を開発した。最大8000kVAの大規模システムを構築可能にするとともに、業界最高レベルの装置変換効率により、データセンタにおける電力の安定供給と省エネに貢献する」としている。
 製品の特長は次の通り。

最大8000kVAの大規模システム構築を可能にし、データセンタの大容量化に貢献

 同製品はモジュール型構造を採用しており、1台330 kVAのUPSユニットを4台組み合わせることで、単機容量で最大1000kVAまで対応することが可能となる。さらに、8機の並列運転が可能のため、最大8000kVAの大規模システムを構築可能だ。これにより、データセンタの大容量化へのニーズに応える。

SiCパワー半導体を搭載し、業界最高レベルの装置変換効率を実現

 独自開発した逆阻止IGBT(RB-IGBT)に加え、SiCパワー半導体をUPS内の回路に適用し、業界最高レベルの97.4%の装置変換効率を実現した。低負荷(負荷率25%時)においても96%以上の装置変換効率を達成しており、電力損失を低減し省エネに貢献する。

最適負荷運転モードを搭載し、システム全体の効率向上に寄与

 UPSは、低負荷時に効率が下がる。同製品の最適負荷運転モードは自動でUPS各機の負荷率を判別し給電調整を行う。これにより、システム全体の効率改善に寄与する。

概略仕様