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ブロードバンドタワーの5G時代に向けたインターネット環境刷新にFinisar製光トランシーバ導入を発表【マクニカネットワークス】

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Third Party Optics活用でビジネス変化へのスピーディーな対応を可能にする環境構築を低コストで実現

 マクニカネットワークスは7月26日、ブロードバンドタワーがFinisar製光トランシーバを導入したことを発表した。
 5Gの商用化はすでに海外では開始されネットワーク通信領域においては新たな時代が幕を開けようとしている。こうした時代には、高性能なデータセンタ基盤、広帯域でのインターネットバックボーンの環境が求められる。またIT業界ではハードウェアのコモディティ化が進行し、汎用的なハードウェアを事業者自らが選択し、それに合うソフトウェアを必要に応じて開発・管理するという動きが世界的な潮流として広がりつつある。日本のネットワーク業界においても、ネットワークOSのオープン化とともに、通信事業者を中心にホワイトボックススイッチの採用が進みサードパーティから光トランシーバなどの製品を調達、自社に合った形に組み上げていく『Third Party Optics』の採用という新しい調達の流れができつつある。
 こうした時代に求められる、高性能なデータセンタ基盤や、広帯域なインターネットバックボーンを提供するための環境づくりに注力しているのが、日本ではじめての専業型インターネット・データセンタ事業者として2000年に設立されたブロードバンドタワーだ。同社が新たな時代に適した環境づくりの一環として取り組んだのが、既設インターネットバックボーンの全面的な刷新だった。ブロードバンドタワーは2018年8月に日本におけるインターネットの中心地である東京都千代田区(大手町地区)に、5G時代のデータセンタ「新大手町サイト」を新設した。5G環境に対応すべく高速かつ低遅延なネットワーク環境を整備するため、スイッチやルータなども含めた全面的なネットワーク刷新を行った。ブロードバンドタワーは今回の刷新で100Gbps・10Gbps双方に対応できる小型のルータやスイッチを多数導入し、「モジュラー型バックボーン」を構築することで、スケールアウト/アップの変更を柔軟に行えるようにネットワークを刷新した。そのインターネットバックボーンをはじめとするネットワークの一部に、マクニカが提供するFinisar製の光トランシーバが採用された。

 Finisar製光トランシーバの採用により、ブロードバンドタワーでは例えば10Gbpsから100Gbpsにアップグレードするといった変更を、顧客の要望に応じて自社で柔軟に行うことが可能となった。Third Party Opticsはコスト効率性にも優れており、スイッチベンダーの純正品使用に比べても、品質を損じることなく安価に調達が可能だ。今回、ブロードバンドタワーはインターネットバックボーンにおいてFinisar製光トランシーバを採用したが、同社が提供するクラウド事業で運用するスイッチやサーバでの利用といった他事業への横展開も視野に入れながら、Third Party Opticsを前提とした調達に切り替える検討を行っているという。
 マクニカネットワークスは「これからもFinisar社の最先端テクノロジーを導入支援することにより、柔軟性のあるネットワークインフラ構築を支援していく」としている。