光通信、映像伝送ビジネスの実務者向け専門情報サイト

光通信ビジネスの実務者向け専門誌 - オプトコム

有料会員様向けコンテンツ

IIoT向け「SENSPIDER」へのカスタムAIモデル / データ処理の実装を可能にする開発キット【マクニカ】

DX/IoT/AI 無料

 マクニカは1月24日、マクニカが開発・販売するセンサーゲートウェイ&エッジコンピューティング端末「SENSPIDER(センスパイダー)」へユーザがカスタムAIモデル/データ処理を実装できる開発キット「SENSPIDER Developers Package(センスパイダー ディベロッパーズ パッケージ)」をリリースしたと発表した。

 SENSPIDERは、広帯域振動センサなどの高精度なアナログセンサーデータを取得し、その場でAIの解析・判定結果を出力できるという、従来に無い製品。センサ信号の高速サンプリングからエッジでのカスタムAIモデル/データ処理までを1つのユニットで完結させることができるため、インダストリアルIoT市場における、振動センサ等のセンサデータを活用したコンディションモニタリング、異常検知、予知保全といったテーマの実現に適した製品だ。
 今回リリースされた「SENSPIDER Developers Package」により、SENSPIDERユーザは、それぞれの環境に最適化した独自AIモデルを使い、より精度の高いシステム構築を行えるようになる。

システム構成図

開発キット「SENSPIDER Developers Package」の概要

  • SENSPIDERのユーザーサポートサイトから無償にてダウンロード可能
  • ユーザカスタムのアルゴリズムをSENSPIDERに実装するために必要なAPIを用意
  • データ処理/AI推論モデルはPythonスクリプトで実行

ユースケース

産業機器メーカーの新機能開発
 装置へSENSPIDERを組み込むことにより、シンプル構成でユーザ独自開発のAIアルゴリズムを実装でき、製品開発の期間短縮、開発費用低減に貢献する。
 導入した不二越は「センサデータの取得から機械学習による判定までを行なえるSENSPIDERを活用させていただき、スマートマシン化に向けた開発を進めている」とコメントを出している。

製造業ソリューションベンダーのソリューション強化
 エンドユーザーへ自社IoTソリューションを提供する際、エッジ処理とカスタムAIモデル実装が可能なSENSPIDERと組み合わせることにより、不足する機能を補完することができる。
 導入したコアコンセプト・テクノロジーでは自社IoTソリューション「Orizuru」のData platformへのデータ送信にあたり、SENSPIDERでカスタムエッジ処理を実施し、各種アナログセンサとの接続をエッジPC無しで実現。同社は「従来、振動センサをクラウドのプラットフォームにデータ送信するためには、データロガーとPCをエッジ側に設置する必要があったが、SENSPIDERであれば1台でその機能を実現することができ、ユーザに対し安価でシンプルなハードウェア構成を提供することが可能になった」とコメントを出している。