光通信、映像伝送ビジネスの実務者向け専門情報サイト

光通信ビジネスの実務者向け専門誌 - オプトコム

有料会員様向けコンテンツ

ハイブリッドIT環境のネットワーク基盤「Digital enhanced EXchange(DEX)」を提供開始【富士通】

データセンタ/LAN 無料

「FUJITSU Hybrid IT Service」におけるネットワーク機能を強化

 富士通は8月6日、ユーザのDXを支える「FUJITSU Hybrid IT Service」において、ハイブリッドIT環境のネットワークを最適化する「Digital enhanced EXchange」(以下、「DEX」)の提供を開始した。

 「DEX」は、各種クラウドサービスや富士通のデータセンタを接続した閉域ネットワーク基盤。ユーザは「DEX」を利用することで、自社システムにおける複雑なネットワーク設計や回線の手配などが不要となり、富士通のデータセンタを利用するユーザの場合、クラウドサービスに接続するコストを約6割削減、構築期間を約9割短縮することがでる。

 富士通は「今後も『DEX』における高度なセキュリティ要件に対応した先端技術の実装や、接続可能なクラウドサービスの拡大などをはじめ、『FUJITSU Hybrid IT Service』のサービス機能を強化・拡充し、お客様のIT環境の変革とDX実現に貢献していく」との考えを示している。

「DEX」のサービス概要図。ユーザは、自社のオンサイトから、FENICSや通信キャリア網を介して「DEX」に接続することで、富士通のデータセンタで稼働するクラウドサービスやパートナークラウドサービスなどにプラグインイメージでセキュアにつなげ、利用することができる。

クラウドへの移行を容易に

 富士通のデータセンタ内の物理サーバで稼働するユーザの業務システムを、段階的にクラウドへ移行し、その後のシステム運用まで含めて支援する。
 「DEX」は、富士通のデータセンタにおけるユーザのプライベート環境と、富士通のクラウドサービス「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud」や同クラウド上のOpenShiftをベースとしたプラットフォームをつなぎ、最適なネットワーク環境を実現する。

BCPにあわせた最適なシステム環境を実現

 ユーザのBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)にあわせた最適なディザスタリカバリおよびデータの遠隔地バックアップを実現する。
 東西エリアで稼働する富士通のデータセンタや各種クラウドサービスを「DEX」で接続することで、東西エリア間におけるお客様業務システムの本番環境とバックアップ環境の相互接続やデータバックアップを簡単に行うことができる。東西エリア間の10Mbpsと100Mbpsの回線を無料で提供することで、災害時などのリスク対策におけるコスト最適化を図る。

ベンダーニュートラルなハイブリッド・マルチクラウドシステムの構築・運用

 インターネットを介さず、高品質で安定したネットワーク環境下で、Microsoft AzureやAmazon Web Servicesなどのパートナークラウドサービスへの接続が可能だ。
 「DEX」により、パートナークラウドサービスと富士通のデータセンタに設置した物理サーバやクラウドサービス間を接続し、ユーザのシステム要件に最適なベンダーニュートラルなハイブリッド・マルチクラウドシステムの構築・運用を可能とする。
 富士通は「2020年度下期に利用可能なパートナークラウドサービスを拡大するとともに、2021年度中にはハイブリッド・マルチクラウドシステム環境の接続リスクを解消するネットワークセキュリティなどの機能強化を予定している」という。