光通信、映像伝送ビジネスの実務者向け専門情報サイト

光通信ビジネスの実務者向け専門誌 - オプトコム

有料会員様向けコンテンツ

ColtとIBMが、5Gと法人顧客向けエッジソリューションでコラボレーション

DX/IoT/AI 無料

 Coltテクノロジーサービスは7月6日、IBMとの連携を強化し、ハイブリッドクラウド環境間でのデータやアプリケーションのシームレスな移動を可能にするエッジコンピューティング戦略のユーザ企業への導入を支援していくことを発表した。(情報提供:@Press)

 Coltは「IBMと連携し、世界各地の29,000もの商用ビルに入居するお客様企業向けに、IBM Cloud SatelliteおよびEdge Application Managerを使った革新的なユースケースを開発していく」との考えを示している。

 あらゆる企業は自分たちのビジネス課題に取り組むため、新しいクラウドテクノロジーを採用しているが、複雑に分散したインフラストラクチャの管理は容易ではない。特に、アプリケーションが低遅延やリージョナルデータコンプライアンス、レジリエンシーなど、位置依存性の厳しい要件を満たさないといけない場合には更に複雑となる。
 ColtとIBMのコラボレーションでは、ColtエッジプラットフォームでIBM Cloud Satelliteを展開することにより、管理が簡単になることが実証された。IBM Cloud SatelliteはIBMのハイブリッドクラウドサービス。Red Hat OpenShift上で構築され、ユーザはセキュアでオープンなIBM Cloudサービスをオンプレミスや任意のパブリッククラウドあるいはエッジなど、好きな場所で展開できるようになる。
 IBM Cloud Satelliteの仮想マシンは、ゼロタッチプロビジョニングを備えた管理・自動化ツールを使用してインスタンス化できる。さらに、Coltのオンデマンドネットワーク機能は、ほぼリアルタイムで重要な接続を提供できるように設計されており、29,000の商用ビルに入居するユーザ企業(リテールや医療業界など様々な業界)がIBM Edge Application Managerを使って分散型クラウドを展開するのをサポートする。

 最近のIBM Institute for Business Valueレポート “Why organisations are betting on edge computing: Insights from the edge“(なぜ企業はエッジコンピューティングを採用するのか:エッジからのインサイト)では、調査した1,500名の企業役員の91%が、「5年以内にエッジコンピューティング戦略を実行に移す」と回答している。エッジコンピューティング向けの自律的な管理機能を提供するIBM Edge Application Managerは、Red HatOpenShift上で稼働し、AI、分析、およびIoTエンタープライズワークロードの安全なデプロイメント、継続的な運用、およびリモート管理を可能にし、リアルタイムの分析と洞察を提供する。

 Linux Foundationを通しオープンソースとしてIntel Secure Device Onboard (SDO)が利用できるようになり、エッジノードのゼロタッチプロビジョニングが可能となり、企業はエッジハブごとに最大40,000のエッジデバイスを同時に管理するためのマルチテナントサポートが可能になる。IBM Edge Application Managerはオープンソースプロジェクト「Linux Foundation Open Horizon」を利用する業界初のソリューションだ。

 IBMのHybrid Cloud and Edge EcosystemのGMであるEvaristus Mainsah氏は「お客様がIBM Cloud SatelliteとIBM Edge Application Managerを使用して、何千ものエンドポイントを展開、運用、管理するのを、Coltと共にお手伝いしていけることを光栄に思っている。データが生成される場所に近いエッジでインサイトを活用することにより、お客様企業のデジタル・トランスフォーメーションを加速させる支援をしていく」とコメントを出している。

 ColtのPartner Development and Success担当VPであるMark Hollman氏は「ColtとIBMはデジタル・トランスフォーメーションの加速にフォーカスし、様々な市場や業界で長年にわたり協力してきた。マルチクラウド環境と分散クラウド環境の需要が高まる中、共通のお客様企業にサービスを提供する方法について協力していく。現在、Colt IQネットワークをIBMのハイブリッドクラウドプラットフォームと組み合わせて、お客様企業のデジタル・トランスフォーメーションを加速させるための革新的なソリューション開発に取り組んでいる」とコメントを出している。

Co ltはIBMのパートナーエコシステムの一員で、30社以上の機器メーカーやネットワーキング、IT・ソフトウェアプロバイダと協力し、大規模なエッジアプリケーションを自律的に管理するオープンスタンダードベースのクラウドネイティブ・ソリューションを導入していく。IBMのパートナーエコシステムは、業界をリードするエンタープライズKubernetesプラットフォームであるRed Hat OpenShiftを使用しており、ベアメタルからマルチクラウド、およびその間のすべてのワークロードをユーザが管理し、近代化できるよう支援することで、ハイブリッドクラウド環境を促進するという。