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アンリツが、1310nm高温動作タイプ半導体光増幅器の販売を開始

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AA3T115FYB

 アンリツは9月20日、光通信用に使用される1310nm高温動作タイプ半導体光増幅器 AA3T115FYBを開発し、販売を開始した。
対象市場は光通信機器メーカーなど。用途は光トランシーバ。

 今回商品化された半導体光増幅器(SOA)は、45℃の高温で高利得、低偏波依存利得が得られることが特長だ。窒化アルミニウム製小型キャリアに搭載されたチップキャリアタイプの製品で、シリコンプラットフォーム等とともに光集積することで小型の光トランシーバを構成することができる。
アンリツは「長年培った光源技術を基に開発した製品を広く提供していくことで、光通信の発展に貢献していく」としている。

開発の背景
 飛躍的な成長が続くデータセンタネットワーク、および受動部品で構成された経済的な光アクセス通信網であるPONシステムにおいて、トランシーバモジュールは機器間を繋ぐ重要なコンポーネンツとして広く使用されている。一方で、ネットワークトラフィック急増に伴う消費電力急増が危惧されており、これらのシステムの環境負荷低減が社会的要請となっている。光トランシーバで伝送距離延長化のために採用される光増幅器にも、低消費電力を望む声が高まっている。
 アンリツは「こうしたニーズに応えるべく、通信市場で蓄積した光デバイス技術を基に、このたび高温動作タイプのSOAを開発した」としている。

製品概要
 SOAチップを窒化アルミニウム製小型キャリアにマウントしたチップキャリアタイプの製品で、光集積回路への組込み用に適している。アンリツは「動作温度45℃、中心波長1310nmにおいて17dBの高利得、1.5dBの低偏波依存利得(typ.)を実現し、省電力化に貢献する」としている。