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5G を実現する次世代アクセラレーション・カードを発表【インテル】

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 インテルは2月25日、Mobile World Congress (MWC) 2019 でインテル FPGA プログラマブル・アクセラレーション・カード N3000 (以下、インテル FPGA PAC N3000) を発表した(日本では3月7日に抄訳を発表)。次世代の 5G コア、仮想化無線アクセス・ネットワークなど、サービス・プロバイダによる新たなソリューションの提供を可能にするアクセラレーション製品です。インテル FPGA PAC N3000 は、5G 無線アクセス・ネットワークからコア・ネットワーク・アプリケーションまで、仮想化された多種多様なワークロードのアクセラレーションを実現する。

 インテル コーポレーション プログラマブル・ソリューションズ事業本部マーケティング担当副社長のReynette Au氏は「モバイル / 通信業界が、インターネット・プロトコル (IP) トラフィックの爆発的な増加や 5G の展開に向けて準備する中、インテルでは 5G ネットワークの機能をフルにサポートするために必要となる性能、電力効率、集積度、システム統合機能に加えて、プログラマビリティと柔軟性を備えたインテル FPGA PAC N3000 を開発した」とコメントを出している。

インテル FPGA PAC N3000

市場背景

 通信サービス・プロバイダは、利用ニーズの急増に直面している。世界のインターネット・プロトコル (IP) トラフィックは、今後 5 年間で 3 倍に増加すると予測されている。モバイル加入者、IoT デバイス、5G ユースケースの急増により、ネットワークの構築および運用の複雑さとコストも増している。このような新しいユースケースには、低レイテンシと広帯域幅が求められ、サービス・プロバイダは新たな収益源を生み出すと同時に、総保有コストを削減できる可能性がある。
 Affirmed Networks チーフ・アーキテクトのRon Parker氏は「5G は革新的なテクノロジーであり、高度なネットワーク仮想化インフラストラクチャと俊敏性に優れたソフトウェア・アーキテクチャを組み合わせることが要求される。当社はインテルFPGA PAC N3000 を活用して、5Gコアおよび Evolved Packet Core (EPC) 向けのクラウドネイティブのコンテナ化ソリューションを開発した。これは CPU ソケット当たり100G となる初のソリューションだ。FPGAアクセラレーションによって、このトラフィック負荷を抑え50%のCPU使用率で処理することが可能になるため、将来のさらなる拡張に備えることができる。インテルFPGAはソフトウェアのパフォーマンスを最適化し、消費電力とレイテンシを低減して、複数の5Gネットワーク・スライスにわたって多様なサービス品質特性への対応を実現する」とコメントを出している。

主な機能

 インテルFPGA PAC N3000 は、高スループット、低レイテンシ、広帯域幅のアプリケーションを実現する、極めて柔軟なカスタマイズが可能なプラットフォームだ。データプレーンのパフォーマンスを最適化できるため、高い柔軟性を維持しながらコストを削減できる。業界標準およびオープンソースのツールに対応し、進化するワークロードや標準規格にも短期間で適応することができる。
 インテルFPGA PAC N3000は、最大100 Gbpsまでネットワーク・トラフィックを高速化するよう設計されている。また、最大9GBのDDR4と144 MBのQDR IVメモリのサポートによりハイパフォーマンス・アプリケーションに対応する。FPGA のプログラマビリティと柔軟性により、vRAN、vBNG、vEPC、IPSec、VPP など、ネットワーク機能アクセラレーション・ワークロード向けのリファレンス IP を利用して、ニーズに合わせた最適なソリューションを構築できる。
 インテルFPGA PAC N3000は、5Gのエッジおよびネットワークに導入可能な機能を備えたエンドツーエンドのソリューションであり、既に次のような事例が生まれている。

5Gコア・ソリューション

 Affirmed Networksは、5G 向けの仮想化されたクラウドネイティブのモバイル・ネットワーク・ソリューションを提供している。同社はインテルPAC を利用することで、5G コア・ネットワーク (CN) / Evolved Packet Core 向けの新しいソリューションを開発した。これはサーバ当たり200 Gbps となる初のソリューションだ。インテル FPGA によってスマート・ロードバランスおよび CPU キャッシュの最適化を実現することで、ソフトウェアのパフォーマンスが向上する。また消費電力とレイテンシが低減されるので、複数の 5G ネットワーク・スライスにわたって多様なサービス品質特性を実現できる。

エッジ

 楽天は、インテル x86 および FPGA ベースの アクセラレーション用PAC をコアからエッジまで広く搭載して、初のエンドツーエンドのクラウドネイティブ・モバイル・ネットワークを提供する予定だ。インテル FPGA PAC N3000 は、インテル Xeon スケーラブル・プロセッサーと隣接して配置される分散ユニット・アクセラレータで、順方向エラー訂正、フロントホール伝送などのレイヤー1機能がインテル FPGA 上にオフロードされる。インテルFPGA によって、処理効率を加速して、ユーザ機能の向上とサポートを行うとともに、システムコストの削減および無線ネットワークにおけるセキュリティの向上を図ることができる。