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日本初! IoT用無線通信規格LoRaの公式認証試験ラボに認定

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LoRa Alliance認証試験サービス提供開始

 東陽テクニカとAT4 wirelessが共同で運営する「東陽テクニカ/AT4 wireless日本ラボ」は、11月18日に日本初のLoRa Alliance公式認証試験ラボとして認定された。これに伴い、LoRa Alliance認証試験サービスを11月25日より開始した。
 同サービスを実施するのは、11月1日に発足したサイバーセキュリティサービスならびに無線通信端末ラボ試験サービスを提供する東陽テクニカの社内カンパニー、セキュリティ&ラボカンパニーとなる。
 公式試験ツールを用いてLoRa Alliance認証試験サービスを実施するのが特長。また、本試験前のプレ試験としてLoRaWAN準拠の試験環境の提供や、公式試験ラボであるAT4 wireless社のエンジニアによる試験サポートもある。

 LoRaは現在急成長を遂げるIoTの規格の一つ。IoTデバイスに適したLPWAと呼ばれる低電力で広範囲をカバーする無線通信技術を採用し、欧米や韓国を中心に普及が進んでいる。日本国内においても、LoRaを採用したデバイスの実証実験が始まるなど、注目の集まるテクノロジーだ。LoRaのネットワークを使用するためには、LoRaWANへの準拠が必須だ。LoRa Allianceの認証を取得することにより、LoRaロゴマークの使用が可能となり、品質が保証されたデバイスであることを消費者へ簡単にアピールできるようになる。デバイスの認定には、LoRa Alliance認定ラボにて認証試験を行い、デバイスがLoRaWANの要求を満たしていることを確かめる必要があるが、これまで日本には、LoRa Allianceの公式認証試験ラボがなく、LoRaWAN準拠の試験ができる環境はなかった。
 今回、東京・日本橋の東陽テクニカ テクノロジーインターフェースセンター内にある「東陽テクニカ/AT4 wireless日本ラボ」は、日本で初めてLoRa Allianceの公式認定を受け、LoRa Alliance認証試験サービスを提供する。試験ではLoRa Allianceの認定を受けた試験ツールを使用し、LoRaWAN準拠の試験を実施する。パートナー企業であるAT4 wirelessは、欧州および北米において既にLoRa Allianceの公式認証試験ラボを運営しており、LoRa Alliance認証試験の実績がある。さらに、AT4 wirelessが独自開発したLoRaWAN専用試験ツール「TACS4 LoRa Test Tool」は、LoRa Allianceから公式試験ツールとして認定を受けおり、確かな実績と技術スキルに裏付けられたAT4 wirelessと連携することで、セキュリティ&ラボカンパニーは質の高いサービスを提供していく。

提供する試験環境

 提供する試験環境はLoRaゲートウェイと、認証試験のためにAT4 wirelessが独自開発したLoRa Alliance公式認定試験ツール「TACS4 LoRa Test Tool」から構成される。試験ツールは、被試験機(DUT)とゲートウェイが接続し通信が始まった後、DUTから送信されたデータがゲートウェイを経由してテストツールに転送される一連の通信動作がLoRaWANに準拠しているかを判断し、合否を決定する。
 テストごとに取得される試験ログは、解析することで、デバイス開発に不可欠なデバッグに役立つ。

試験環境のイメージ図

試験環境のイメージ図