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ブロードバンド高速化に向けて、商用導入済みのG.fastと日本国内仕様のVDSLを同一ネットワーク上に導入【ノキア、エネコム】

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 ノキアソリューションズ&ネットワークス(以下、ノキア)とエネルギア・コミュニケーションズ(以下、エネコム)は11月27日、互換性接続試験の成功を受け、日本において初めて、G.fastを日本国内仕様のVDSLと同一ネットワーク上に導入できることを確認したと発表した。これにより2020年のグローバルスポーツイベントに向けて必要となる高速ブロードバンド化が可能となる。G.fastを導入することで、8K放送など広帯域を必要とするアプリケーションの提供が可能となり、将来的には最大10Gbpsまでの速度を提供するXG-FASTの展開もできるようになる。
日本で展開されている既存VDSLの多くが製造中止を予定しているとの情報等があるため、VDSLを提供している事業者は、集合住宅にブロードバンドサービスを提供することが困難と想定される。ノキアは、日本国内仕様のVDSLとG.fastシステム間の互換性接続を提供する唯一のベンダーとして先月、エネコムと共同でフィールドトライアルを実施し、互換性接続に成功しました。これにより、ノキアのG.fastを用いてスムーズかつ低コストで超高速ブロードバンドへ移行することができるようになる。
 ノキアの技術を使うと、VDSLの宅内装置(Customer Premise Equipment (CPE))をそのまま使い続けることができる。G.fastのCPEへの置き換えは、ユーザの超高速ブロードバンドニーズに即して実施することが可能だ。

 ノキア固定アクセスネットワーク事業 アジア太平洋・日本地域の責任者のサング・シューレイ(Sang Xulei)氏は「エネコム様とは長くパートナーシップを結んでいる。ノキアのG.fastを導入いただくことで、より優れたブロードバンドサービスを提供し、エネコム様のお客様満足度を向上できると自信を持っている。G.fastは短かい距離に対し光ファイバと同等の速度を提供できるため、本技術を選択するお客様は増えつつある。また、G.fastでは既存のメタルインフラを使用するため、事業者は投資を抑えられる。エネコム様はG.fastを最初に導入する事業者である、というメリットがある。集合住宅に対して現在提供されている標準的なインターネットよりも高速な1Gbpsというブロードバンドサービスをコスト効率よく提供することで、新規顧客を呼び込むことができる」とコメントを出している。