ME7834NRの3GPP RAN5ワーキンググループでの承認に向け前進

5G NRモバイルデバイステストプラットフォーム ME7834NR(左)
OTAチャンバ MA8171A(右)

　アンリツは2月20日、3GPP RAN5ワーキンググループでの承認を得るため、Sub-6GHz帯（FR1）でのプロトコルコンフォーマンステストを、業界で初めて提出したと発表した。
　これらのテストは、3GPP TS38.523で定義されている。RAN5によるプロトコルコンフォーマンステストケースの承認は、認証機関であるGCFおよびPTCRBによるテスト検証の前提条件であるため、重要なマイルストーンだ。
　アンリツは、Samsung Electronics社のシステムLSI事業部が開発した5G NR対応の通信モデムExynos modem 5100を使用し、5G NRモバイルデバイステストプラットフォーム ME7834NRでテスト機能を検証した。その結果、上記3GPP規格に準拠していることが確認できたことから、RAN5に提出した。
　これにより、アンリツは5G NRにおけるプロトコルコンフォーマンステストの認証取得に向けた取り組みを加速し、5Gモバイルネットワークの商用サービス早期展開を支援するとしている。
　サムスン電子のシステムLSIプロトコル開発を担当するHur Woonhaing副社長は「アンリツのテストソリューションは、我々の最先端の技術開発に対して、最新機能をいち早く継続的に提供してくれる。5Gは、これまでのテクノロジよりもはるかに速いペースで進化しているが、アンリツがLTE-AdvancedやLTE-Advanced Proの時のように5Gの前進に貢献してくれることを嬉しく思う」とコメントを出している。
　アンリツ モバイルソリューション事業部長の徳家 努氏は「Samsung様が我々のテストソリューションに対し、継続して期待を寄せて頂いていることを誇りに思う。この協業により、5G NRの商品化へ向けた、1つの重要な業界的節目を達成することができた」とコメントを出している。

製品概要

　5G NRモバイルデバイステストプラットフォーム ME7834NRは、3GPPベースのモバイル機器用プロトコルコンフォーマンステスト（PCT）およびキャリアアクセプタンステスト（CAT）を実行できるテストプラットフォーム。
　ME7834NRはGCFとPTCRBにおいて、5G NRのプロトコルコンフォーマンステストプラットフォームTP251として登録されている。
　LTE、LTE-Advanced（LTE-A）、LTE-A Pro、およびW-CDMAに加えて、スタンドアローン（SA）モードとノンスタンドアローン（NSA）モードの両方で5G NRをサポートする。また、アンリツの新しいOTAチャンバ MA8171AおよびRFコンバータと組み合わせ、5Gで使用されるSub-6GHzおよびミリ波を含む周波数帯域をカバーする。