光通信、映像伝送ビジネスの実務者向け専門情報サイト

光通信ビジネスの実務者向け専門誌 - オプトコム

有料会員様向けコンテンツ

AI 活用の進展に合わせたリソース最適化・オペレーションを実現する AI ネイティブインフラ「AIOWN」の展開【NTT、NTTデータグループ、NTTドコモビジネス】

DX/IoT/AI 無料

 NTT、NTTデータグループ、NTTドコモビジネス(旧 NTTコミュニケーションズ)は4月27日、AI利活用の急速な拡大を背景に、顧客のニーズに合わせて最適な利用環境を提供するAIネイティブインフラ「AIOWN」を展開していくと発表した。

AI活用の進展とインフラ要件の高度化

 生成AIの普及を背景に、AI活用は汎用的な業務効率化から、企業のコア業務や専門的 な業務、さらには車やロボットなどさまざまなモノと連携するフィジカルAIへと急速に広がっている。これに伴い、AIワークロードは学習中心から推論中心へと移行し、今後は企業活動や社会インフラに組み込まれる形で、推論需要の大幅な拡大が見込まれている。
 こうした変化により、AIが中核に据えられたインフラストラクチャ(AIネイティブ インフラ)には、GPU高密度ラックによる発熱への対応に加え、分散配置されたデータセンタやサーバ間をつなぐ低遅延ネットワーク、機微なデータを安全に扱うためのセキュリティやデータ主権への配慮、さらにはエッジまで含めた柔軟なインフラ設計など、従来以上に高度な要件が求められるようになっている。
 NTTグループはAI需要の拡大にあわせ、データセンタの拡張や液冷対応の高度化を継続的に進めていく。また、顧客のAIの利用用途に応じて必要なGPU等の計算リソース・ネットワーク・電力といったリソースを最適化し、デバイス等の様々なエッジまで含めたセキュアな利用環境と統合的なオペレーションを実現するAIネイティブインフラ「AIOWN」を展開していく。

AIネイティブインフラ「AIOWN」のイメージ

データセンタの拡張や液冷対応の高度化の対応状況

国内データセンタの展開状況 ―シェアNo1、47都道府県で展開―
 NTTグループは、日本全国47都道府県に160拠点以上のデータセンタを展開している。地理的なカバレッジに加え、安定した電力供給のもと、低遅延かつ安全に利用できる環境を提供している。こうした取り組みを支えるデータセンタへの継続的な投資により、国内データセンタ市場においてシェアNo.1を確立している。

国内データセンタの展開状況のイメージ

最新のAI対応データセンタ設備「液冷方式」でグローバルトップランナー
 AI向けGPUの高性能化に伴い、1ラックあたりの必要電力量は急増しており、従来の空冷方式からサーバ内に冷却水を循環させる液冷方式への対応が急速に求められている。NTTの最新のデータセンタでは、高性能なGPUを搭載したサーバを1ラックに複数台を搭載可能で、更にラック単位で液冷方式を利用できる。また、液冷方式により、空冷方式と比べて冷却用の消費電力を最大60%削減することができる。NTTは、この液冷方式対応の設備をグローバルで250MW提供するトップランナーだ。

液冷導入可能なデータセンタ内設備

今後の国内における計画

国内データセンタの更なる拡張、2033年度に3倍超へ
 NTTは、データセンタの旺盛な需要に応え、現状のIT電力容量約300MWから2033年度に向けて3倍超の約1GWに拡張する予定だ。また、顧客のニーズに合わせて複数拠点のGPUを柔軟に利用できるリソースマネジメント機能等を順次拡張していく。
 これにより、AIの学習から推論、企業システムや社会インフラでの活用まで、幅広い用途を支えるAIネイティブインフラの提供を加速していく。

今後の拡張イメージ

東京都心に液冷標準AI対応型データセンタ
 NTTドコモビジネスは、東京都心部における液冷標準・高発熱サーバ機器に対応したAIデータセンタの建設を開始し、AI対応型データセンタの供給体制を強化する。本データセンタは2029年度下半期にサービス提供開始を予定している。
 本データセンタはJR山手線沿線の駅から徒歩約5分という都心の優れた立地に位置し、機器の構築・導入や保守作業などの駆けつけにおいて利便性に優れている。さらに、各種クラウド事業者の接続ポイントやインターネットの相互接続点であるIX(インターネット・エクスチェンジ)などの接続拠点に近接していることで、通信経路がシンプルになり、低遅延・高信頼なネットワークで顧客拠点と接続できる点が特長だ。
 本データセンタにおいては、AI用途別に最適化された液冷フロアを標準装備し、AIモデルの大規模演算に必要な高性能GPUを搭載した液冷サーバ機器に対応する、超省エネ型コロケーションサービスを提供する。
 低消費電力なデータセンタやネットワークサービスの提供により、顧客企業のGX(グリーントランスフォーメーション)にも貢献する。

東京都心のAIデータセンタ(完成イメージ)