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PONの運用性を向上させた10G-EPONシステムFITELwave AGX5000の販売開始【古河電工】

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FITELwave AGX5000

 古河電気工業は6月17日、業界初となるPONインタフェースカードの冗長機能とマルチファンクションPONモニタ機能を有した10G-EPONシステムFITELwave AGX5000を2019年9月より販売開始すると発表した。
 同機は、IP通信回線の信頼性を向上させるべく従来製品に大幅な改良を加え、開発した製品。5Uサイズに冗長構成のL2スイッチを内蔵し最大6,144加入者を収容可能とし従来に比較して、高信頼化と収容効率化が図られている。

背景

 近年ケーブルテレビインフラの光化が進み、サービスの多様化が進んでいる。今までのインターネット、電話サービスをIP通信で送るだけでなく、テレビ放送もIP化され大容量通信回線の伝送が進んでいる。また、家庭内のスマートデバイスなどとの接続(IoT)がされたり、5GなどによるFWAとの接続も期待されている。これらのサービスの多様化に伴いIP通信回線の信頼性が益々重要になっていく。FITELwave AGX5000は止められない通信回線の信頼性を上げるために業界では初となるPONカードのN+1冗長切替に対応する新しい機能を搭載している。また、従来は各回線の信号状態を光分配器などで分岐した信号でモニタしていたテスト用ポートを不要にするモニタポートモジュールを搭載している。上位に接続するネットワークスイッチのインターフェースは高速大容量に対応したQSFPポートとコストパフォーマンスに優れた10GBASE-Tを搭載しており、通信事業者の既存資産との接続性とメンテナンス性も向上している。

FITELwave AGX5000の特長

PONインタフェースカードの冗長:PONインタフェースカードを光・電気変換部と制御部に分け、N+1の冗長構成を可能とした。PONインタフェースカードに故障が発生した場合、リモートから搭載済の予備制御部に切り替えることにより、現地作業をおこなうことなく、通信の復旧が可能となる。

PONインタフェースカードのモニタ機能:PONのモニタ専用カードの搭載を可能とした。従来PON区間のモニタには光分配器の挿入が必要だったが、OLT内部でPON区間の光信号を複製することにより、光分配器等の他機器を挿入することになく、任意のPONを光のロスなしでのモニタが可能となる。

L2スイッチ内蔵:冗長化したL2スイッチを内蔵しているので、上位ネットワークへ接続するための集約用のL2スイッチが不要となる。

QSFPポートと10GBASE-Tを実装:上位ネットワーク接続のために、高速大容量に対応したQSFPポートとコストパフォーマンスに優れた10GBASE-Tを実装している。