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日本・グアム・オーストラリアを結ぶ光海底ケーブル「JGA」の北セグメントの建設を完了【NEC】

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光海底ケーブル「JGA」ルート図

 NECは7月6日、2018年4月より建設を進めてきた日本・グアム・オーストラリアを結ぶ大容量光海底ケーブル「JGA (the Japan-Guam-Australia Cable System)」の北セグメント(日本・グアム間、約2,700km)の建設を完了し、米国のRAM Telecom International社に引き渡したと発表した。同ケーブルの設計容量は毎秒24Tbps以上。

 JGAは、最新の光波長多重伝送方式を採用した総延長距離約9,500kmの光海底ケーブルで、アルカテル・サブマリンネットワークス(ASN)とNECが共同で建設を請け負った。ASNが担当する南セグメント(グアム・オーストラリア間、約7,000km)はすでに建設を完了し、今年3月にRAM Telecom International社が主導するコンソーシアム(※)に引き渡し済みだ。JGAは、グアムで他ケーブルに接続され、日本・オーストラリアと米国・アジア間の通信需要の増加への対応、ネットワークの冗長性の確保、信頼性の高い通信の実現に貢献するものとなる。

 また、同ケーブルの建設・運用には、株式会社 海外通信・放送・郵便事業支援機構(JICT)の出融資や、NECキャピタルソリューションを含む日本企業からのシンジケートローンが活用されている。

 NECは、過去50年以上にわたり海底ケーブルシステム事業を手掛ける海底ケーブルのトップベンダだ。地球7.5周分のべ30万kmを超える敷設実績があり、特に日本を含むアジア・太平洋地域で強みを有している。また、陸上に設置する光伝送端局装置・光海底中継器・光海底ケーブルなどの製造、海洋調査とルート設計、光海底ケーブルシステムの据付・敷設工事、訓練から引渡試験まで、全てをシステムインテグレータとして提供している。
 今回、日本で唯一、深海8,000メートルの水圧に耐えられる光海底ケーブルを製造可能なNECの子会社であるOCCが、同ケーブルの製造を担当している。

※JGAコンソーシアムメンバー:
RTI Connectivity(シンガポール)
AARNet (オーストラリア)
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