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光通信機器の生産ライン用試験・検査システムに最適なセンサモジュールを発売【横河計測】

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(左)センサモジュール「AQ2200-212」(右)デュアルセンサモジュール「AQ2200-222」。主な市場は光伝送装置、光トランシーバなど光通信関連製品の生産部門および開発部門。用途は光伝送装置、光トランシーバなど光通信関連製品の製造試験・検査および評価。

 横河計測は7月13日、同社の光通信関連機器用マルチアプリケーションテストシステムAQ2200シリーズの新ラインアップとして、センサモジュール「AQ2200-212」、デュアルセンサモジュール「AQ2200-222」の2モデルを開発したことを発表した。7月14日から販売を開始する。
 「AQ2200-212」、「AQ2200-222」は、光通信ネットワークに必要な半導体レーザ、光トランシーバ、光ファイバなど、光部品の生産ラインにおける試験・検査システムに最適な光センサ。

開発の背景

 インターネット、スマートフォンなどの大容量・高速通信サービスの普及やクラウドサービス向けデータセンタの拡大、5Gの導入により、通信網を支える光伝送装置に組み込まれる光トランシーバなどの光部品の需要が年々増加している。その需要に応えるため光部品の生産ラインには、試験・検査時間の短縮や測定設備の省スペース化が求められている。
 横河計測は「お客様のこのようなニーズに対応するため、センサモジュール『AQ2200-212』とデュアルセンサモジュール『AQ2200-222』を開発した」という。

新製品の特長

用途に合わせた2モデルをラインアップ
 1台の高速光パワーメータを搭載したセンサモジュールAQ2200-212と2台の高速光パワーメータを搭載したデュアルセンサモジュールAQ2200-222を、AQ2200のモジュールとしてラインアップした。これらは測定時間を最小100μsに短縮し、光部品の生産ラインで求められる試験・検査時間の短縮に貢献する。また、AQ2200-212センサモジュールは、受光パワーをアナログ電気信号で出力する機能を搭載しており、パワーの変動を高速でモニタできる。

広い波長範囲と測定レベルレンジ
 光通信に使用されている波長帯(850/1310/1550nmなど)を1台でカバーする。また、+15dBmの高出力光まで測定が可能だ。近年、高出力化する半導体レーザや光トランシーバの測定ニーズに対応している。

大きなレベル変化を高速かつシームレスに測定
 光トランシーバやレーザーモジュールなどの光部品のI-L特性(駆動電流対光パワー特性)測定では、30dB程度の光パワーの変化を高速に測定する必要がある。しかし、従来はレベル変化に追従するための電気回路の切り替えにより測定の高速性と連続性の実現が妨げられていた。AQ2200-212とAQ2200-222は、連続で測定できるパワーの範囲を約30デシベルに拡大しており、I-L特性を高速かつシームレスに測定する。

マルチアプリケーションテストシステムAQ2200シリーズの特長

 光伝送装置や光デバイスの開発・生産時に光の特性を評価するためには、光源、光信号の 経路を変更する光スイッチ、光の強さを減衰させる光可変減衰器、光レベルを測定する 光パワーメータなどが必要だ。横河計測のマルチアプリケーションテストシステムAQ2200シリーズは、これらの機能をプラグインモジュールにして各種ラインアップしている。ユーザは、これらのモジュールを自由に組み合わせて必要な測定アプリケーションを1台で構築でき、プラグインモジュールを交換、または増設することで新しい測定システムを簡単に構築することができる。また、一つのフレームコントローラへ最大5人のユーザがアクセスできるため、測定設備の省スペース化を実現できる。

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