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NEC、10万人のインターネットアクセスに対する安定制御をA10 Thunderシリーズで実現【A10】

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高性能なA10 Thunderシリーズを一次プロキシとして利用することでクラウドシフトを加速

 A10ネットワークス(以下、A10)は10月9日、NECが、国内の従業員10万人のインターネットアクセスに対する安定したトラフィックの振り分けのために、A10のアプリケーションサービスゲートウェイ「A10 Thunderシリーズ」を導入したと発表した。

導入背景

 NECは、現在、自社の業務基盤のクラウドシフトを推進するにあたり、あらゆる場所からクラウド上の財産にアクセスでき、グローバルで統一したセキュリティを確保できる、クラウドシフトを支えるネットワーク基盤の刷新に取り組んでいる。
 同社はその一環として、クラウドアプリケーションの利用増加によるトラフィック負荷に対応できるよう、クラウド型プロキシサービスを導入した。しかしクラウド型プロキシサービスを経由すると、固有IPが必要な特定サイトにアクセスできなくなったり、ブラウザの設定洩れにより社内のWebサーバとの通信が不成立になったりするなど、業務の継続に影響を与えてしまうという課題がありった。
 NECは解決策として、インターネットアクセスをクラウド型プロキシサービスに通す前に柔軟に振り分ける一次プロキシを導入することを決定し、10万人規模のトラフィックに対して余力を持って対処できる性能の高さを決め手に、A10のアプリケーションサービスゲットウェイ「A10 Thunderシリーズ」を採用したという。

導入効果

 A10のアプリケーションサービスゲートウェイ「A10 Thunderシリーズ」は、独自OSに組み込まれた先進的なハードウェアアキテクチャが実現する高い性能をベースに、トラフィックの振り分けを含む、可用性とセキュリティ確保のための多様な機能を提供している。今回の導入にあたりNECが実施した、10万人規模のトラフィックを想定した負荷診断においても、要件に対して約3倍の性能を発揮している。
 現在、国内約10万人の従業員のインターネットトラフィックをA10 Thunderシリーズが1次プロキシとして受け、IPを元にDNS情報をチェックした上で、クラウドアプリケーション利用時に経由するクラウド型プロキシサービスや、社内イントラネット、固有IPが必要なサイトなどに、トラフィックを自動で振り分けている。今後も、社内の要望に応じて、トラフィックの経路変更のロジックを最短30分で追加することが可能だ。
 NECは、A10 Thunderシリーズにより、クラウドアプリケーションを活用し、業務に影響を及ぼすことなくクラウドシフトを推進できるネットワーク基盤を構築しているという。

今回の導入におけるシステムの構成図