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中部テレコミュニケーションが5Gサブ6GHzの実証実験でノキアを選定

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 ノキアは11月17日、KDDIの子会社である中部テレコミュニケーションとの 5G SAネットワーク試験の実施を発表した。
 ノキアはこの実証実験で、5Gの屋内外接続をサポートする最新のAirScale製品と Compact Mobility Unit(CMU)を提供。従来のモバイルネットワークに依存しないローカル5Gネットワークを使用し、容量を拡張するためにサブ 6GHz(n79)4.6~4.9スペクトル帯域を使用するという。高帯域のサブ6GHzスペクトルは、大容量と超高速大容量機能をサポートする。
 ノキアは「今回の試験では、ノキアの5G SAネットワークを使用することで、加入者の自宅まで光ファイバを設置しなくても、インターネット、電話などの一般用の高速、大容量、低遅延の固定ワイヤレス・アクセス・サービスを提供できることを検証する。これにより、サービス提供までの導入時間の短縮が期待される」としている。

 今回の実証実験では、ノキアの 5G SA コアを中部テレコミュニケーションのラボに、5G基地局を中部テレコミュニケーションのラボおよび名古屋市内の集合住宅に設置。ローカル5Gネットワークは、モバイルネットワークサービスがまだ展開されていないエリアで先行構築が可能なだけでなく、必要な性能を柔軟に設定できることや、他の場所の通信障害や災害などの影響を受けにくいといった特徴がある。この実証実験では、5Gコアや5G基地局を設置する際の構築・運用プロセスを検証するとともに、電波伝搬特性や通信性能を含めたローカル5Gの本番環境での適用について検証する。また、この実証実験では、遠隔監視、映像伝送、画像解析などのソリューションの効率化に対して、企業がローカル5Gネットワークを活用できるかについても検討する。

 中部テレコミュニケーション 執行役員経営戦略室⾧の横井和英氏は「ノキアと提携し、日本におけるローカル5Gの可能性を最大限に引き出すことができたことを嬉しく思っている。今回の実証実験では、お客様に高速でクラス最高の超広帯域の通信サービスを提供するために、ローカル5Gの最適な機能を探っていくとともに、実用化に向けた検討を行う」とコメントを出している。

 ノキアソリューションズ&ネットワークス エンタープライズビジネス統轄 執行役員 のドニー・ヤンセンス氏は「中部テレコミュニケーション様とともに、このローカル5G SAネットワーク試験を実施できることを光栄に思っている。サブ6周波数帯の5G SAにより、中部テレコミュニケーション様はネットワークの運用効率を向上させながら、新しい機能と収益機会を探っていくことができる。商用のローカル5G SAサービスにより、中部テレコミュニケーション様は顧客に優れたサービス、容量、信頼性を提供できるようになる」とコメントを出している。