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ソフトバンクとエリクソンが連携して、5G SAの上り通信の高速化を実現する「Uplink Tx Switching」のネットワーク対応を開始

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キャリアアグリゲーションとMIMOの高度化により、AI時代に重要な上り通信を高速化

 ソフトバンクは4月22日、エリクソン・ジャパン(以下、エリクソン)と連携して、5G SAの上り通信の高速化を実現する技術「Uplink Tx Switching」のネットワーク対応を開始したと発表した。

 ソフトバンクは「キャリアアグリゲーションとMIMOの高度化により、上り通信のさらなる高速化と安定化を実現する。この技術は、2026年夏(予定)以降にソフトバンクが発売する一部のスマートフォン(スマホ)で順次、利用できるようになる」としている。

背景
 近年、AIの普及やSNSの利用拡大などに伴い、ユーザの上り通信のトラフィックが増加しており、上り通信の安定化と高速化が求められている。ソフトバンクとエリクソンは、AI時代における上り通信のさらなるトラフィック増加を見据えて、2024年からスマホのチップセットベンダと連携し、「Uplink Tx Switching」の導入に向けた取り組みを進めてきた。チップセットの開発段階から共同で性能検証を実施し、今回ソフトバンクのネットワークへの導入を実現した。

「Uplink Tx Switching」の詳細と効果

「Uplink Tx Switching」のイメージ。

 従来、TDD方式で利用する周波数帯の電波で上り通信を行う際は、FDD方式で利用する周波数帯の電波とキャリアアグリゲーションを行うことで通信の高速化を図っていた。「Uplink Tx Switching」は、3GPP Release 16で定義された技術で、TDD方式の上り通信時にFDD方式の通信を一時的に停止し、帯域の広いTDD方式で複数本のアンテナを用いたMIMO通信を行うことで、上り通信のさらなる高速化を実現するものとなる。

 ソフトバンクは「Uplink Tx Switching」の導入により、上り通信のスループットが理論上約1.5倍 (※)に向上することを見込んでいる。これにより、動画や画像のアップロード時の体感速度が向上し、AI時代における大容量データの送信を、より快適に行うことが可能になる。

(※)n1とn77の二つの周波数帯の電波を同時に利用して上り通信を行う構成において、ソフトバンクが検証した理論値

今後の展望
 ソフトバンクは「今後、『Uplink Tx Switching』の対応機種および対応エリアの拡大を進めていく。また、エリクソンと協力して、3GPP Release 17で定義されたFDD方式で利用する周波数帯の電波を含めてMIMOへの対応も視野に入れ、さらなる上り通信の性能向上をめざす」とし、「ソフトバンクは今後も、最新技術などを活用した5Gサービスの高度化を通して、通信品質とお客さまの満足度の向上に取り組んでいく」との展望を示している。