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APRESIAとFCNTがSub-6帯・SA方式のローカル5G相互接続に成功

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 APRESIA Systems (以下、APRESIA)と富士通コネクテッドテクノロジーズ (以下、FCNT)は12月8日、2020年末に制度化が進められているローカル5Gの4.5GHz帯を利用し、SA方式を採用した、APRESIAのローカル5GネットワークとFCNTのローカル5G対応スマートデバイス間における相互接続に成功したと発表した。

 APRESIAとFCNTは「今回の相互接続の成功は、今までローカル5Gの導入に興味や関心はあるものの、コストやネットワーク品質に課題意識や不安感を持たれているお客様に対するリーズナブルで信頼性の高い日本企業のローカル5Gソリューションの提供と、国内におけるローカル5G市場の立ち上げ・浸透を加速する大きな第一歩となった。今後、日本国内におけるローカル5G市場の早期立ち上げ及び市場の拡大に向けて、様々な実証実験への共同参画をはじめ、ローカル5Gビジネスにおける協業に積極的に取り組んでいく」との考えを示している。

背景と概要

 ローカル5Gで利用される周波数帯域にはミリ波帯とSub-6帯、提供方式にはSA方式とNSA方式など、いくつかの組み合わせがあり、今回のようなSub-6帯・SA方式の組み合わせはローカル5Gシステムでも期待が高まっている。
 今回、APRESIAとFCNTは、APRESIAのSub-6帯・SA方式を採用した日本企業のローカル5GネットワークシステムとFCNTの国産ローカル5G対応スマートデバイスを用いた相互接続試験をいち早く実施し、ひとつひとつのメッセージ内容やシーケンスを基地局側および端末側の双方で新規検証を積み重ねた結果、有線による接続に加え、無線(Over the Air)接続によるデータ疎通の確認に成功したという。
 APRESIAとFCNTは「今後、両社の強みを活かし、リーズナブルな価格と安定・高品質な無線ネットワーク環境、日本企業ならではの安心感を兼ね備えたローカル5Gシステムをエッジデバイスからシステムまで一気通貫で提供することを通じて、次世代のビジネスチャンスの創出を目指す様々なお客様のニーズにいち早くお応えすると共に、日本国内におけるローカル5G市場の早期立ち上げ及び市場の拡大・浸透に貢献する」としている。

APRESIAのローカル5GシステムとFCNTのローカル5G対応スマートデバイスの接続構成

 APRESIA Systems 代表取締役社長 末永正彦氏は「このたびローカル5Gシステムの相互接続を通じて、富士通コネクテッドテクノロジーズと連携する機会を得られたことを大変嬉しく思っている。APRESIA Systemsは、オープン化技術を活用することでエコシステムを構築し、多彩なネットワークコネクティビティを提供すべく活動しており、ローカル5Gシステムについてはリーズナブルで柔軟なSA型システムの提供を目指して取組んでいる。このたびの富士通コネクテッドテクノロジーズとの相互接続の成功により、また一歩その実現に近づくことができた。今後も幅広いお客さまに最適なローカル5Gシステムを提供すべく開発に邁進していく」とコメントを出している。

 富士通コネクテッドテクノロジーズ 代表取締役社長 髙田克美氏は「このたびの、APRESIA Systemsのローカル5Gシステムと私たちFCNTのローカル5Gスマートデバイスとの相互接続の成功は、FCNTとしては初めてのSA方式を採用したローカル5Gシステムとの相互接続を確認できた事例であり、これから始まるローカル5G時代の幕開けに非常に大きな一歩を踏み出せたことを嬉しく思っている。ローカル5Gは、産業向けソリューションとして最高のエクスペリエンスをもたらす可能性を秘めている。今後、FCNTは、今回の相互接続の功績と5G、エッジAI技術を起点とし、お客様に合わせた最適なローカル5Gソリューションをワンストップで提供する。そして、5Gの“つなぐ”テクノロジーを様々な産業分野に展開し、新たなソリューションやサービス、体験を創出し、企業や人々の生活をより便利で豊かに、社会の発展と社会とお客様の課題解決に貢献していく」とコメントを出している。