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ノキアの実績に見るPrivate LTEの活用【運輸用途でバックボーン・ネットワークの全面再構築とPrivate LTE実証実験に成功】

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 運輸業界における事例では、フィンランドのヘルシンキ空港においてPrivate LTEが実装されており、実際に稼働しているという。奥田氏は「これから先、サービスを向上させていこうという取り組みが進んでいる。日本でも、空港の民営化というタイミングでオペレーションを如何に効率化するか、安全性を向上するか、外国人観光客へのサービス向上といった課題が出ているので、Private LTEはそれらの解決策になると考えている」と話す。
 また、鉄道業界の事例では、フランスのパリ市メトロ交通公団RATPでの取り組みも紹介された。

 これは、テロ対策の一環で監視カメラの高精細化や設置台数の増加を進めたところ、既設の通信環境では伝送容量に耐えることができないことが判明したことから、ノキアの効率的な次世代通信インフラ網が採用された。ノキアはまず、固定網であるバックボーン・ネットワークの統合化・効率化(IP/MPLS化)を実現し、CBTC(Communications-Based Train Control)、TETRA(TErrestrial Trunked RAdio)、Wi-Fi、3G/4G環境等をPrivate LTEに統合したという。奥田氏は「パリの地下鉄を時速85Kmで運行している列車でPrivate LTEの実証実験を行ったところ、遅延、エラーレート、キャパシティなど、全てのテクニカル要件を完璧にクリアした。ネットワークスライシングの利用やQoSのアサインにより、低遅延や大容量といった要件ごとのカバー、あるいはすべての要件をカバーすることを実現する」としており、「シンプルに光とLTEでカバーできる時代が来ている。これにより、カメラ、センサ、ロボットなどの新たな要件への対処や、最終的には全てを無人で運行するといったことまで視野に入ってきている」と説明している。

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エネルギー業界事例
新たな電力需給コントロール
トラックの無人運転・建機リモート運転

公共業界事例
米国全土に渡るパブリック・セーフティ・ネットワークや、日本における仙台市との協定

運輸業界事例
・運輸用途でバックボーン・ネットワークの全面再構築とPrivate LTE実証実験に成功