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データセンター展【秋】、全体の概要や各ブースの事前情報

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 Japan IT Week 秋 2017(主催:リード エグジビション ジャパン)の一角であるデータセンター展【秋】は、サーバ、ラック、UPSといったデータセンタファシリティ、ネットワーク機器など、データセンター構築、運用に関わるソリューションを一堂に集めた専門展。データセンター事業者やデータセンターを設計するゼネコン関係者が多数来場し、出展企業と活発な商談が行われている。事務局は「Japan IT Week秋は10展合計で初出展210社を加え、計640社が出展する下半期最大級のIT専門展となる」と話している。
 今年は11月8日(水)~10日(金)の日程で幕張メッセにて開催される。OPTCOMでは同展のメディアパートナーとして、開催前にデータセンター展【秋】全体の概要や各ブースの事前情報、開催後に現場のReviewをレポートする。

全体の概要

出展予定製品や来場者層の一覧。
(提供:リード エグジビション ジャパン)

各出展社の概要

RSI
国内初の液浸冷却技術を活用した省エネ型データセンター

 IT・ファシリティ・データセンター等のコンサルティング業に携わるRSIは、国内初の液浸冷却技術を活用した省エネ型データセンターを提案する。
 RSIは「膨大な情報量の処理が要求される現代、ITインフラを最大限活かすことは、ビジネスを成長させる上で大変重要な要素と考えられている」としており、「更に、近年では、災害対策や環境・エネルギーへの配慮も企業に求められる課題となっている」と指摘。RSIは「高いパフォーマンス」と「お客様第一主義」の2つを柱に、現代のビジネスが抱える課題に対するソリューションを展開しているという。そのコンサルティングのノウハウから導き出された省エネ型データセンターがどういったものなのか、会場で詳しく聞くことができる。

コムスクエア
監視を強化して運用オペレーションを自動化&高速化

 CTIソリューションとWebソリューションの融合技術に定評のあるコムスクエアは、ITインフラの運用改革を実現する「パトロールクラリス監視運用ソリューション」を提案する。
 コムスクエアの監視運用ソリューションは、20年以上前に自社CTIソリューションの24時間365日、ノンストップでの稼働監視が始まりだ。それを10年にわたるブラッシュアップを重ねて商用化したソフトウェアが「パトロールクラリス」。
 最新のエディションとしては、今年2月にデータセンターやクラウドなどのシステム運用サービス事業者へ向けた「パトロールクラリスPro(プロフェッショナル版)」の販売を開始している。これは高性能監視エンジン&APIと運用自動化ロボットがそれぞれに連携することで、監視サービスを強化しつつ、従来の運用オペレーションを自動化・高速化することができる。

三翠社
データセンター設備の悩みを解決

 三翠社では、現場調査・設計の提案から製造・現場施工まで一貫した生産体制で、様々な製品を再生可能エネルギー(太陽光・蓄電池)・鉄道・移動体通信・放送・防災・消防などの分野に提供することで、社会のインフラ整備の一端を担っている。
 ブースでは、サーバーラック、小型収容箱、コンテナなどが紹介される。

篠原電機
開発技術を持ったメーカーが提案する省エネソリューション

 篠原電機は「楽COOL DESIGN(ラクール デザイン)」として冷却をテーマにサーバの熱だまり対策や空間エネルギー削減、給電ロスの低減に積極的に取り組んでいる。また構成上欠かせないエアフロー設計をはじめ関連部材や部品も適材適所に盛り込み、開発技術を持ったメーカーとして総合的な提案ができる強みがある。会期中は設計と技術の説明員がブースに常駐しているとのことなので、課題解決に役立つ場となるだろう。
 展示・提案内容は、ホットアイル・コールドアイルのコンテインメント、楽ackネット整線システム、コミッショニング試験用サーバ模擬熱源機、フレキシブル電源供給システム STARLINE バスウェイ、920MHz特小無線によるワイヤレス温湿度センサなど。

西華産業
世界のDCで認められた、無停電電源装置のソリューション

 各種プラント、機械装置・機器類、環境保全設備、電子情報システム機器類の販売および輸出入に携わっている西華産業は、新型高速フライホイール式UPSや、次世代ターボ冷凍機ETI-Zシリーズを紹介する。
 ブース内にフライホイール式UPSの実機展示及び相談コーナーを設け、担当者が新ソリューションの説明及び提案をするという。

トリコ
データセンターをマネジメント

 トリコは1973年の創業以来、欧米より最新技術の電子部品を輸入し、日本のコンピューター業界の発展に貢献してきた。その後は、半導体製造業界、ウレタン発泡業界、材料・化学業界等にも販路を拡大。更にはサービス産業への進出を果たし、機械部品のみにとどまらず、半導体及びFPD製造装置を中心に、周辺の製品を含めた修理サービス、省エネ製品の提案を行うことで、ユーザに効率的な製品をVA提案しながら、技術の蓄積も進めきた企業だ。
 ブースでは、HVDCサーバーラックや、耐震マット、業界最薄化を実現した100Vコンセントバー30Aフラットタイプ、計測機能内蔵の交流電流センサ「PAL-Plus」が提案される。

ネットレックス
ICタグで棚卸し工数を1/10に削減可能

 オフィス資産の管理・棚卸し業務を支援し、多数の導入実績をおさめているネットレックスは、あらゆるモノを管理するクラウドサービス「Convi.BASE(コンビベース)」や、金属対応 超小型ICタグ「TAGAT(タガット)」を展示する。ブースではこの2つを組み合わせたソリューションとして棚卸しや貸出しが紹介され、来場者は実際に読み取りを体験することができるという。

能美防災/コーアツ
データセンター/サーバルームへの消火設備

 総合防災設備メーカーの能美防災と、ガス系消火設備の研究開発・生産・設計・施工・メンテナンスに携わるコーアツは、ガス系消火設備の放射音が精密機器(HDD等)に与える影響への対策について提案する。
 展示される静音形噴射ヘッドは、消火剤放射音の優れた抑制性能を有する噴射ヘッド。放射音を抑制することでHDDのガス放射音による影響の低減を図るという。

日比谷総合設備
データセンターに関わる施工・冷暖分離・熱画像診断など各ソリューション

 トータルエンジニアリング企業の日比谷総合設備は、業界トップクラスの技術力で、空気調和、給排水衛生、電気、情報通信技術生産設備などの設備事業を展開してきた。今回はデータセンターに関わる施工・冷暖分離・熱画像診断など各ソリューションを紹介。ブース内ではデータセンター専門のエンジニアが課題に対し詳しく説明するという。
 冷暖分離技術に関しては、キャッピング・キャッピングボックス・簡易間仕切りを紹介。また、外気冷房と地下水を活用したデータセンターも紹介される。

ピーエスアイ
良質なインフラ構築の一助となる装置の展示及びデモ

 IT関連製品の輸入・販売および技術サポートに携わるピーエスアイは、ITネットワーク・インフラに光ファイバケーブルの利用を単純化する変換装置やネットワークスイッチを提供し、屋内・屋外向けに最適なネットワーク・ソリューションで多くの実績を築いてきた。情報セキュリティ分野ではFortinet社やDarktrace社、そしてCheck Point Software Technologies社、PIOLINK社といった海外企業の製品を日本で販売しており、その提案力は顧客から高い信頼を得ている。今年6月に設立された「サイバーセキュリティ適用協議会」では、設立発起人の一人として同社社長が精力的に活動している。
 ブースでは、監視・管理機能を強化した信頼性の高いTransition Networks社のメディア・コンバータと、Viavi社の光ケーブル端面観察ツールの展示・デモが行われる。

マサル工業
データセンターでの重要配線の識別・保護

 マサル工業は通信・電設分野を中心に、様々なケーブル保護材と、安全のためのプラスチック製工事材料を提供している。今回はデータセンターにおける配線ソリューションの提案と施工事例を展示する。
 同社の「オープンダクト」は、データセンターでの重要配線の識別・保護に最適に適したトレー型合成樹脂製ダクトだ。国内一貫生産によるスムーズなデリバリや、様々な用途に応じたオーダーメイド対応という強みがある。

三菱重工エンジンシステム
コンテナ型のガスエンジン発電設備

 三菱重工業は非常用ディーゼルエンジン発電機のパネル展示や、すばやく搬入・すばやく設置・すばやく発電がコンセプトのコンテナ形ガスエンジン発電機「MEGANINJA」の模型を展示する。

明京電機
独自の抜け止めU-Lock

 明京電機はガイスト社製品を展示。同社独自の抜け止め「U-Lockレセプタクル」、スマホで電力測定ができる「ガイストモバイル」、そして冗長化電源に最適な「カラーPDU」等が紹介される。