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ノキア ローカル5Gラボ・オープニングセレモニー【3】

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ローカル5Gラボ内の様子と、展示ソリューション

ローカル5Gラボの内部
 ローカル5Gラボは Lab as a Service として、最先端のインフラとテストサービスを提供し、デバイス、アプリケーション、およびソリューションの検証を可能にする。これにより、企業、通信事業者、インフラ事業者は、常にローカル5G 技術の新たな価値を見出し、より良いサービスを提供することが可能になる。

ラボ内の様子。

基地局システムは SAとNSAの両方を展示。


ガラス越しにサーバルームも見える。

ローカル5Gを使った展示ソリューション

リモートひび割れ検知【日本システムウエア・TeamViewer Japan】

 ローカル5Gラボで紹介されていたソリューションの一つに、日本システムウエアとTeamViewer Japanによる、ひび割れ検知があった。この検知方法はリモートサポート「TeamViewer Assist AR」とひび割れ図化システム「CMS」を組み合わせたもので、検査対象の画像をAI処理し、ひびのある部分を浮かび上がらせ、予兆を含めて検知できる。これを、ローカル5Gと組み合わせることで、リモートでリアルタイムに情報を共有し、業務を効率化できるという。
 ローカル5Gの重要性について担当者は「このソリューションは、ネットワークが接続されているところであればどこでも使えるが、接続の無いロケーションでは使えない点がネックであり、山中など電波が届かずに人も常駐しないようなロケーションでのニーズが多いのも実情だ。これを解決するのがローカル5Gとの組み合わせであり、プライベートLTE以上の大容量伝送により、高精細画像の伝送や、現場とリモートの双方向コミュニケーションを低遅延で実行できるので、今後のカメラの高精度化にも問題なく対応できる」と話している。

ソリューションのイメージ。「TeamViewer」はリモートデスクトップのサービスとして有名だ。今回のソリューションでは、ドローンやスマートグラスと組み合わせた提案もされている。当日は、ノキアのエコシステムパートナーである日本システムウエアとTeamViewer Japanが解説をしていた。

 ひび割れ検知の例としては、電信柱がある。従来は電信柱に水を噴霧して色を変えることでひび割れを検知していたが、「TeamViewer」ならば画像を撮影すればAI処理でひび割れ検知ができるので、作業の効率化を図ることができる。
 また、橋梁などでは作業員の安全性を考慮してドローンを使う場合があり、その撮影画像は操縦者にしか分からないため、データを持ち帰りひび割れを確認している。そこで、ローカル5Gで情報をリモートで共有することにより、リアルタイムな検知、またドローン操作の細かな指示を出して臨機応変に対応することも可能になる。
 担当者は「リモートワークが普及したこともあり、ひび割れ検知の情報をリモートで共有するニーズは高まっている。例えば、海外の工場でひび割れ検知をするのに現地に行けないといった場合、日本にいながら情報をリアルタイムに共有して指示を出すことができる。この指示も、画面をリアルタイムに共有することで音声や文字だけでなく、矢印や丸で囲むといった伝え方ができるので、ランゲージの異なるスタッフに対しても伝えやすくなる。また、労働者人口の減少が課題となっている中、オフィスにいる熟練スタッフが複数の現場に効率良く指示を出すのにも役立つ。こうしたコミュニケーションの帯域は最低でもLTEが必要とされており、ローカル5Gならば今よりも高精細な映像で画面操作もリアルタイムで実現きるということで、デモのお問い合わせが増えている状況だ」と話している。

ラボ内で展示されていたPCの、ひび割れ検知画面。

レポート目次

■登壇者のスピーチ
駐フィンランド大使 藤村和広氏、 フィンランド共和国・開発協力・外国貿易大臣 ヴィッレ・スキンナリ氏

ノキア CEO ペッカ・ルンドマルク氏、 ノキアソリューションズ&ネットワークス 執行役員 エンタープライズビジネス統轄 ドニー・ヤンセンス氏

■ラボ内部の様子と、ローカル5Gソリューション
・ローカル5Gラボの内部、 リモートひび割れ検知【日本システムウエア・TeamViewer Japan】

道路事業者向けや、屋内設備点検での活用【日立国際電気】、 分散型アンテナシステム(DAS)をローカル5Gで活用【東芝インフラシステムズ】

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