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NECが無線不正侵入を検知・防御するWIPS機能付き無線LANアクセスポイント「NA1000シリーズ」を発売

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国内メーカー初、Mojo Networks社のセキュリティ技術を採用

 NECプラットフォームズは10月6日、SMBオフィス、中小規模の流通・サービス業や学校ICT向けに、無線不正侵入を検知・防御するWireless Intrusion Prevention System(以下、WIPS)機能付き無線LANアクセスポイント「NA1000シリーズ」を発売した。
 新製品は、米国国防総省や金融機関への導入実績があり、業界トップクラスのWIPS性能を持つ米国 Mojo Networks社の特許技術を、国内メーカーとして初めて採用した。高速かつ高精度のWIPS機能を実現し、無線不正侵入を検知・防御することで情報漏えいを防ぎ、安心して無線LANネットワークを使用することができる。また、管理コンソールの利用により、複数アクセスポイントの一括設定や不正検知を”見える化”するなど、効率的な管理・運用を実現する。
 なお、高セキュリティの無線LANアクセスポイントを新規に設置できるほか、既存の無線LANアクセスポイントを活用し、WIPS機能を追加することにより、現行の無線LAN環境を容易にセキュリティ強化することも可能だ。
 NECプラットフォームズは、同製品を今後3年間で約5万台販売する計画だという。

背景

 国内の企業向け無線LAN市場は、2015年において前年比で9%を上回るなど導入が増えている。しかし、有線LANネットワークでは外部からの不正アクセスやサイバー攻撃などに対しファイアウォール等による対策が常識となっているのに対して、特に大規模なネットワークシステムを構築しない中小規模事業者における無線LAN環境はセキュリティの課題を残している。また昨今、その脆弱性を突いたサイバー攻撃や機密情報・個人情報漏洩の事件が多発しており、無線LANセキュリティ対策が急務とされている。
 このような状況を受けて、高セキュリティな無線LANネットワーク環境を容易に低コストで提供可能な新製品を開発したという。

WIPS全機能利用の場合

WIPS全機能利用の場合

WIPS一部機能利用の場合

WIPS一部機能利用の場合

特長

WIPS機能によりさまざまな無線不正侵入を検知・防御

 米国 Mojo Networks社独自の特許技術を用いたセキュリティ機能により、さまざまな無線不正侵入を検知し、防御している。
 例えば、高速かつ高精度の不正デバイス検出機能、フィッシングサイトやウイルス感染の可能性がある不正サイトへのアクセス遮断、DoS攻撃など脅威・脆弱性攻撃の防御、WEPキーを盗むクラッキングの遮断、無線接続のエリア制限等がある。

管理コンソールにより導入・運用が容易

 管理コンソールを利用することで、複数のアクセスポイントや許可するデバイスの登録など一括設定が可能だ。周辺のアクセスポイント分布、デバイス分布、チャネル分布などを見える化し、許可/不正/外部/未分類などに色分けして表示できる。イベントログのメール通知や、あらかじめ設定した地図上に不正デバイスやアクセスポイントの位置を視覚的に表示することにより不正侵入の早期発見・排除に役立つ。

導入済みのアクセスポイントにもWIPS機能をアドオン可能

 既に無線LANシステムを導入済みの環境にも、本製品をアドオンすることで、WIPS機能を用いた強固な無線LANセキュリティ環境を容易に低コストで構築することが可能だ。

IEEE802.11acに対応、高速で安定した通信を実現

 11ac・3ストリームに対応し、最大1,300Mbpsの高速通信を実現した。また、安定した周波数帯である5GHz帯に優先的に接続する「バンドステアリング機能」、アクセスポイントを複数台設置した場合、子機が移動しても最適なアクセスポイントに自動的に接続する機能により、安定した通信が可能だ。さらに、端末1台あたりの使用可能な無線の通信帯域を制限する「トラフィックシェーピング機能」により、複数台数を同時に利用しても快適な高速通信が可能だ。