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光回線を使ったテレビサービスにおける新4K8K衛星放送対応の実現について【スカパーJAST、NTT東日本およびNTT西日本】

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 スカパーJSAT、NTT東日本およびNTT西日本は7月12日、BSデジタル放送/110度CSデジタル放送(以下BS/110度CS)による超高精細度テレビジョン放送(以下、「新4K8K衛星放送」)について、光回線を使ったテレビサービス(「フレッツ・テレビ」等)において、2018年12月より順次提供開始するBS右旋4K放送に加え、2019年夏以降、BS/110度CS左旋4K・8K放送を新たに提供開始する予定だと発表した。これにより、NHKの8Kチャンネルを含む10チャンネル以上が新たに視聴可能となる。

背景

 スカパーJSAT、NTT東日本およびNTT西日本は、2008年より「フレッツ・テレビ」を提供してきた。2015年2月には光コラボレーションモデルによる提供を開始し、光コラボレーション事業者が提供するテレビサービスを含め2018年6月末時点において、約163万契約(NTT東日本:約100万契約、NTT西日本:約63万契約)となった。
 一方、2018年12月に開始されるはBS/110度CSによる「新4K8K衛星放送」は、総務省の「4K・8K推進のためのロードマップ」において、「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の数多くの中継が4K・8Kで放送されている」などを目標としており、これを受けて、放送事業者・家電メーカー等が連携し、必要な取り組みが進められている。
 これらを踏まえ、スカパーJSAT、NTT東日本およびNTT西日本は2017年11月にBS右旋4K放送への対応について報道発表を行い、その後さらなる検討を経て、BS/110度CS左旋4K・8K放送への対応を決定した。

必要となる機器

 「新4K8K衛星放送」を視聴可能なエリアは、「フレッツ・テレビ」等の提供エリアと同様となる。
 現在、「フレッツ・テレビ」等を利用してBS/110度CS放送を視聴している加入者は、次のいずれかの対応機器を用いることで、「新4K8K衛星放送」を新たに視聴できるようになる。
●テレビ本体で「新4K8K衛星放送」を受信可能な4Kテレビ
●「新4K8K衛星放送」対応のチューナーと4K対応テレビ・8K対応テレビの組合せ
 また、「フレッツ・テレビ」等でBS/110度CS左旋4K・8K放送を視聴する場合は、上記に加え、スカパーJSATより提供予定の簡易な『専用アダプター』が必要になる。

提供方式

 BS/110度CS左旋4K・8K放送は、周波数変換パススルーによって提供される。周波数変換パススルーは、放送事業者(スカパーJSAT等)の設備で受信した映像信号を放送周波数とは異なる周波数に変換して伝送する方式で、変換した周波数を『専用アダプター』を利用して加入者宅内で元の周波数に戻すことで、視聴できるようになる。
 テレビのすぐ手前に『専用アダプター』を取り付けることで直前の同軸配線までは現状の「フレッツ・テレビ」等と同じ周波数帯域を利用できるため、戸建て住宅、集合住宅にかかわらず、加入者宅の屋内設備を大幅に変える必要なく導入できる。
 「新4K8K衛星放送」開始によるテレビ需要拡大が見込まれるなか、スカパーJSATとNTT東日本、NTT西日本は「今後も3社で連携し、より多くのお客さまに高精細・高画質で豊かな映像視聴環境をお届けできるよう、サービスの充実に努めていく」としている。

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