アルテリア・ネットワークスは2月20日、日本で初めて(※1)東京―大阪間の異なる２ルートの商用環境において単一波長、再生中継無しで400Gbpsの安定した長距離伝送に成功したことを発表した。
※1：東京－大阪間、異なる2ルートで単一波長、再生中継無しの商用環境において（2020年1月時点　アルテリア・ネットワークス調べ）

背景

　アルテリア・ネットワークスは、前身のグローバルアクセスが1997年に日米間を結ぶ海底ケーブルの国内ランディングステーション（陸揚局）と東京・大阪・名古屋を接続する事業を始めており、創業当初から長距離・大容量のネットワーク設計を強みとしている。
　2014年2月に長距離区間として日本初(※2)となるデュアルクラスに対応の100Gbpsメニューの提供開始、2019年1月には日本最速(※3)上下最大10Gbpsの法人向けインターネット接続サービスを提供開始する等、自社で保有する高品質な光ファイバ網を活用し、時代に先駆けて様々な最先端の大容量サービスを提供している。
　そして今回、IoT・クラウドサービスの普及、5Gの本格開始に伴う爆発的なデータトラフィックの増加に備え、既設商用ネットワークを活用した東京－大阪間における400Gbpsの通信の検証をするに至ったという。
※2：専用線デュアルクラス、長距離区間での提供において（2013年11月時点 アルテリア・ネットワークス調べ）
※3：法人向け FTTH ベストエフォート型インターネット接続サービス市場において（2018年12月末時点 アルテリア・ネットワークス調べ）

今回の検証内容

　アルテリア・ネットワークスの東京ノードから大阪ノードの区間において、商用利用中である100Gbpsの複数トラフィック併走のもと、再生中継することなく単一波長で400Gbpsの長距離伝送の検証を実施した。

検証のポイント
＜Point1＞東京―大阪の長距離区間において、再生中継せず単一波長で伝送可能：東京―大阪間において再生中継せず単一波長で400Gbpsの長距離伝送に成功した。既設商用ネットワークを活用することで新たなWDM網の構築が不要となり、さらに再生中継伝送装置も不要であるため、通信品質に優れたコストパフォーマンスが高いサービス提供が可能となる。
また、東京―大阪を結ぶ光ファイバの95%が地中に埋設されている管路等に敷設しており、災害に強く安全性・信頼性の高い通信が可能となる。

＜Point2＞完全に異なる2ルートで長距離伝送成功：東京―大阪を結ぶ太平洋ルートに加え、完全に異経路の内陸ルートでも、再生中継伝送装置を介さず400Gbps長距離伝送に成功した。

今後の展開

　アルテリア・ネットワークスは「今回の検証により、400Gbps回線サービスの提供が可能であることを実証したので、2020年4月のサービス販売開始を目指し準備を進めていく。弊社は、大容量通信サービスにおけるリーディングカンパニーとして、今後も様々な検証に挑戦し、最先端の新サービスの提供を積極的に行うと共に、エコ設計によるコストパフォーマンスを追求し、ITのトータルコスト削減に貢献する」としている。