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santec が、800G超の高速大容量光トランシーバ向けに「フラットトップ型波長可変フィルタ(MTF-FT)」を開発

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 santecは3月2日、光伝送ネットワーク構築に欠かせない高速大容量光トランシーバ向けに同社の波長可変フィルタとして第2世代となる、「フラットトップ型波長可変フィルタ (MTF-FT)」を開発したと発表した。
 同製品は、OFC 2023(3/7~)で展示予定。

背景
 データセンタ間の光通信の増加、クラウドコンピューティングやIoT、5Gネットワークの拡大等を背景として、光通信ネットワークを流れるデータトラフィックは増え続けている。通信トラフィックの増大に対応するため、最先端技術の800Gbps、1.2Tbps、1.6Tbpsの次世代高速大容量光トランシーバの導入に加え、小型集積化の動きが加速している。

製品の概要
 波長可変フィルタは、光トランシーバの光増幅後の雑音光除去を行う光部品。同市場を支えてきたsantecの第1世代波長可変フィルタは、フィルタのスペクトル形状がガウシアン分布であることから、800Gbpsを超える大容量の通信トラフィックを伝送する際には信号歪みが生じる課題があった。

 今回、santecが開発した「フラットトップ型波長可変フィルタ(MTF-FT)」は、同社独自の光学設計に基づく特許技術の採用により、信号帯域が平坦で、かつ急峻な雑音除去性能を特長としている。これらの特長により信号歪みを抑制し、同社従来品比で雑音除去性能を10倍以上向上させることに成功したという。
 santecは「雑音除去性能を改善したことにより、800Gbps超の次世代高速大容量光トランシーバに最適な性能を提供する。また、本製品はQSFP-DD、CFP2-DCOに代表されるSFF(Small Form Factor)の業界標準規格適合の光トランシーバに対応している」としており、「絶えず小型化、低消費電力化が求められる光トランシーバの需要に応え、超小型サイズ(7.5 x 5.5 x 3.5 mm)、低電圧駆動を可能にした」と説明している。

製品名:フラットトップ型波長可変フィルタ
モデル名:MTF-FT
販売開始:2023年4月予定

小型化を実現した、フラットトップ型波長可変フィルタ(MTF-FT)

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