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5G向け新周波数帯(66~71GHz)での実験試験局免許の取得およびフィールド実験の開始【フジクラ】

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 フジクラは8月5日、世界無線通信会議(WRC-19)で5G向け周波数として新たに特定された66~71GHz帯で動作するミリ波無線通信モジュールを開発し、実験試験局免許を取得して実フィールドで各種通信実験を開始した。

実験試験局によるフィールド実験

 この周波数帯は、すでに米国では免許不要な周波数帯として認可されていたが、WRC-19にて全世界で5G向けに割り当て可能な周波数帯として新たに特定されたことで、世界的な利用拡大が期待されている。フジクラは「この周波数帯におけるフィールドでの通信実験を早期に開始することで、その特性や有効な利用形態を明らかにし、将来の5G無線通信デバイスの開発を推進していく」との考えを示している。

SDK外観

 合わせて、実験試験局にも適用した57~71GHzで動作する60GHzミリ波無線通信モジュールと、ネットワーク処理部を接続したSDK(Software Development Kit)のサンプル提供を開始した。
 SDKはミリ波無線ルータとして機能し、外部のネットワーク機器と接続することによって通信特性を確認することができる。さらに、SDKのコマンドを使用して、信号対雑音比や変調方式設定など、無線回線の詳細情報も確認できる。
 ミリ波無線通信モジュールは、今回と同様な実験試験局の他、60GHz帯の「バックホール向け機器」 や「アクセスポイント(AP)」、「顧客構内装置(CPE)」、「V2X向け機器」等に適用が可能だ。フジクラは「本SDKで、お客様側にミリ波無線通信モジュールをより容易にご評価いただける環境をご提供することにより、通信機器の開発をサポートしていく」という。

SDK諸元