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監視カメラ映像の通信断を防ぐ、異なる帯域によるWi-Fi回線冗長化【ハイテクインター】

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わずか30分の簡単な設定で、常時監視や災害対策用の安定した映像伝送を実現

 ハイテクインターは7月、Wi-Fi通信が途切れない回線冗長化ソリューションの発売を開始した。
 Wi-Fi を利用した映像伝送システムの課題の一つに、DFS障害や電波干渉などによる通信断の発生がある。中でも、気象レーダや空港で利用されている5GHz帯は、レーダ波を検知すると代替チャネルを探すのに最低でも60秒の通信断が生じてしまう。例えば、監視カメラ映像などが途切れればセキュリティ上の大きな問題に繋がる。
 こうした課題の解決策である冗長構成についてハイテクインターは「5GHzと2.4GHzを組み合わせたWi-Fi冗長化のソリューションは、これまでにないものだ。5GHz帯で冗長化できる他社メーカーの製品は販売終了になってしまったことから、多くのお客様よりWi-Fi回線冗長化のご相談を頂いていた。そこで弊社は、5GHzと2.4GHzでの Wi-Fi 冗長化ソリューションを発売した」としている。

リンクアグリゲーション機能(複数のネットワークを並列に組み合わせて、1つのネットワークに障害が発生した場合に冗長性を提供)によりWi-Fiを冗長化

 このソリューションは、「回線冗長装置」を映像伝送システムに組み込むことで、リンクアグリゲーション機能によるWi-Fiの冗長化を実現している。ハイテクインターは「一方のネットワークが途切れた場合に、もう一方のネットワークにシームレスに遷移して通信を継続することができる」と説明している。
 5GHz帯の中だけでなく、2.4GHz の回線も冗長化の対象としたのは業界初(ハイテクインター調べ)であり、2.4GHzしか利用できないユーザも導入が可能だ。

 利用シーンは幅広く、気象レーダ、空港、発電所、駐車場、商店街、病院などで活用できる。また、昨今の異常気象や 豪雨に伴う河川監視といったリアルタイムな状況把握が必要となる災害対策にも最適なソリューションだ。
 通常、冗長化の設定には 3~4時間が必要となるが、同ソリューションは事前にハイテクインターが用意した設定ファイルを投入することで、20~30分の短時間で容易に設定が済み、利用できるようになる。
 同社は「各2台セットのパッケージで約28万円と、コスト面も抑えたことで多くのお客様にご利用いただくことができる。常時監視が必要なシーンや電波干渉の多い屋外などで、業務用無線を入れるほどのコストや労力はかけられないお客様から、発売以来多くのお引き合いを頂いている」という。