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古河電工とFOCが光通信用の次世代集積デバイス開発に向けて連携

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両社の強みを生かして、将来のコヒーレント光デバイス市場をリード

 古河電気工業(以下、古河電工)と、富士通オプティカルコンポーネンツ(以下、FOC)は7月30日、連携して次世代集積デバイスの開発を行っていくことを合意したことを発表した。
両社は「爆発的なトラフィックの増大や消費電力低減への要望に対し、光デバイスが複雑かつ高機能化している中で両社の技術を合わせることで、世界最高性能の次世代通信網向けのデバイス実現をめざす。さらに、ソリューションの提供が重要となるアジア地域の顧客に対し、両社のデジタルコヒーレント方式用光デバイス製品を組み合わせて提供することで、トランシーバ用に特化したソリューション提案をめざす」との考えを示している。

次世代集積デバイスの開発

 両社は従来から通信市場に向けて、最先端のITLA(波長可変光源)、光増幅器、光変調器、光受信器、光送受信機などを世界に先駆けて製品化し、通信市場をリードしてきた。
 今回の連携では、波長可変レーザの分野で業界をリードしている古河電工の「化合物光半導体技術」と光送受信デバイスのグローバルマーケットでトップシェアを誇るFOCが保有する「LN/シリコンフォトニクス技術」との異種材料を融合することにより、それぞれ単体では成しえない高機能かつ小型の次世代大容量光通信用集積デバイスを開発し、800Gbps超トランシーバ市場に向けたグローバル展開を⽬指すとともに、世界をリードするイノベーションの創出を推進していくという。

連携の模式図

アジア地域におけるトランシーバソリューション提供

 デジタルコヒーレント技術を用いた通信方式の使用範囲は世界中で拡大している。しかし、従来に比べ複雑な技術や部品構成となっていることから、個々の部品だけではなくソリューションでの提供ニーズがアジア地域で高まっている。
 こうした市場動向に対し両社は「古河電工の波長可変光源、光増幅器とともにFOCのLN変調器、ICR、光集積デバイス双方のコヒーレント光デバイスを含めたトランシーバソリューションを連携して提供・販売する」としている。

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