Cignal AI が、800ZRxの成長は従来のすべてのコヒーレント世代を超えるとレポート
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Cignal AIは1月27日(ボストン)、最新レポート「Coherent Pluggable Optics Active Insight」のサマリーを発表した。
同社は「コヒーレント・プラガブル光技術は現在、通信およびデータセンタ相互接続の主要エンジンとなっており、今後10年間は導入市場を牽引する見込みだ」としている。
同レポートは、コヒーレント・プラガブル光技術は現在、導入帯域幅、市場規模、帯域幅の成長において市場をリードしており、400ZR/ZR+は確固たる地位を築き、800ZR/ZR+はAIスケール アクロス アーキテクチャを支えるため、今年中に大規模な導入が開始されると示している。将来的には1600ZR技術がプラガブル光技術のリーダーシップを拡大する一方で、従来の組み込み光技術は、海底ルートや超長距離ルートといった最も要求の厳しい環境に限定されるようになり、その性能上の優位性は依然として優良なコストと消費電力を正当化する要因となっている。
Cignal AIの主任アナリストであるScott Wilkinson氏は「コヒーレント・ネットワーキングはプラガブルな世界になった」とし、「プラガブルの経済性、運用の柔軟性、そして急速に向上するパフォーマンスにより、組み込みコヒーレント光技術は、ネットワーク内で最も困難な経路にのみ使用される、例外的な存在となるだろう」とコメントを出している。
その他のサマリー
・現在、400ZRxは最も広く採用されているコヒーレント技術であり、ハイパースケーラーがDCIおよびAIインターコネクトをサポートするためにこの高速な速度を導入するにつれて、800ZRxはそれを上回る勢いを見せている。
・データセンタ・インターコネクトとAIスケールアクロス・ファブリックは、現在もコヒーレント・プラガブルの主要なアプリケーションであり、今後数年間でMicrosoftでの大規模な導入に他のハイパースケーラーも加わる見込みだ。
・プラガブルは現在、400Gで組み込みソリューションに匹敵するパフォーマンスを提供し、800Gとの差を縮めつつあり、システム総コストとビット単価は低くなっている。
・プラガブルモジュールの出荷数量が増加するにつれて、ビット当たりの総コストは引き続き低下しており、その結果、プラガブルへのシフトが一段と進んでいる。一方で、組み込みモジュールは最も厳しい長距離・海底用途における役割を維持している。
Cignal AIは同レポートについて「400ZR/ZR+および800ZR/ZR+のベンダ動向(システムベンダ、マーチャントDSPサプライヤ、次世代プラガブル製品を中心としたエコシステムを構築するモジュールメーカーなど)を概観している。最新の800ZRx予測も掲載し、『Optical Componentsレポート』に掲載されている定量データも活用している」と説明している。
編集部備考
■Cignal AIのレポートが示した800ZR/X市場の急成長は、コヒーレント光伝送の主戦場が引き続きプラガブル型で推移していることを示している。こうした流れの延長線上で、次世代として注目されるのが、リリース内でも軽く触れられている1600ZR(1.6T)だ。現場ではすでに、1600ZRもプラガブルが主流になるとの見方が強い。その背景は技術的合理性というより、「運用上の慣れ」や「運用モデルの継続性」にある。トランシーバ障害のたびに装置全体をメンテナンス・交換するオンボード(Embedded)型は、可用性、保守性、運用コストの観点で従来のプラガブル型とは設計思想が大きく異なり、運用モデルの転換には心理的なハードルが伴う。800ZRでも定着した「壊れたら抜き替える」という運用モデルは、1600ZR世代でも引き続き重視されるだろう。
一方で、技術ロードマップの観点では、1600ZRは800ZRの単純な延長とは言い難い。消費電力密度、熱設計、DSPの複雑性、光I/O統合といった制約は、従来のプラガブル設計思想そのものの限界を押し広げる。技術的には、再定義を迫られる「ジャンプ」に近い世代移行となる。
ここで興味深いのは、技術的には革新的な非連続性ながらも、市場側の受け止め方は連続的である点だ。運用者にとって重要なのは「フィールドで抜き差しできるかどうか」であり、たとえプラガブルの限界が技術的に指摘されても、それを打破する形での実装が求められる。そのための技術革新があっても、市場はそれを自然に“プラガブル型の延長”として受け入れるだろう。
この意味で、800ZRから1600ZRへの移行は、「技術進化はジャンプ、市場採用はスムーズな延長」という二層構造を持つ変化になる。オンボード型モジュールは、最長距離・最高難度のリンクでは今後も不可欠な存在であり続けるだろうが、ボリュームゾーンでは、プラガブルというフォームファクタが設計前提として維持される可能性が高い。
ただし、AI需要によるインフラ高度化を考えれば、将来的な3.2Tの運用も視野に入れて技術進歩を見据える必要がある。プラガブル型のみに注視していると、その限界が現実となった際、オンボード型に関する知見や技術の蓄積が不足し、市場対応で後れを取るリスクが生じるだろう。







