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ポータブル400Gネットワークテスタ MT1040Aを機能強化【アンリツ】

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400Gイーサネットの2ポート同時測定、200Gイーサネットに対応

MT1040A

 アンリツは8月27日、ネットワークマスタ プロ MT1040Aの機能を強化するオプション製品「400Gデュアル/100Gクアッドチャネル拡張 MT1040A-020」の販売を開始した。

 MT1040A-020をMT1040Aに実装し、400G測定モジュールを2つ装着することにより、400Gイーサネットを2ポート同時に測定することができる。
 これによりデータ送受信の試験を同時に行うことができるため、1台のMT1040Aで400G装置の遅延測定や品質試験が実施できるようになり、通信ネットワークだけでなく、ネットワーク機器の評価も効率的に行うことができる。また、データセンタ内で利用される200Gイーサネットにも対応している。
 アンリツは「400Gイーサネット対応のMT1040A機能強化を図ることにより、お客さまのニーズに応え、高速ネットワークの普及、円滑な運用に貢献する」との考えを示している。

対象市場:通信事業者、通信ネットワーク工事会社、通信設備保守会社、通信機器ベンダ
用途:通信ネットワーク、データセンタの開通・保守・トラブルシューティング、通信装置の品質評価・検証

開発の背景

 5Gサービスの開始、クラウドコンピューティングの拡大、テレワークやオンライン授業の急速な普及によりネットワークの高速化、大容量化は通信オペレータの喫緊の課題となっている。このネットワークの増強課題に対応するため、400Gイーサネットの需要が高まっている。
 400Gイーサネットによるネットワークの構築には十分な注意が必要だ。400Gイーサネットのような高速/大容量のネットワークを安定して構築するには、ネットワーク全体を構築する前に構成するネットワーク機器の品質保証をすることが重要なポイントになる。
 一方で、ネットワーク機器のコスト低減は継続して求められ、機能の複雑化/試験項目の増加に伴い、ネットワーク装置を簡易に評価できるソリューションが求められている。

製品概要

 400G対応のネットワークマスタ プロ MT1040Aは、10Mbpsから400Gbpsまでの通信速度で運用される各種ネットワークの通信品質を評価できるポータブル測定器だ。
 MT1040Aは測定モジュールを重ね合わせるスタッカブル構造を採用しているため、400G測定モジュールを2枚組み合わせることにより、400Gイーサネットを2ポート同時に測定できる。
 これにより1ポートでは実現できない送受信機能をMT1040A 1台で実行可能なため、400G装置の品質試験(BER測定、スループット測定、フレームロス/遅延測定等)を行える。また、400Gイーサネットだけでなく、200Gイーサネットにも対応しているため、1台で同様の品質試験が可能だ。
 さらに、複数の試験の合否判定をまとめて1ボタンで実行できる自動試験機能により、測定現場における複雑な作業や熟練者からの支援を減らすことができるため、試験工数の大幅な削減に貢献する。

主な特長

1台で複数ポートのさまざまな通信ネットワーク評価が可能
 MT1040Aは、イーサネット、OTN、eCPRI/RoE/CPRI/OBSAI、ファイバチャネル、SDH/SONETに対応している。1台のMT1040Aで、最新の光通信規格から既存のデジタル通信規格が混在する通信ネットワークのBER測定、スループット測定、フレームロス/遅延測定が行える。

スタッカブル構造による測定モジュールの組み替え
 MT1040Aは、試験環境に応じて測定モジュールを組み替えることが可能だ。例えば、400G測定モジュール1枚の場合はフィールドでの建設・保守、400G測定モジュール2枚の場合はラボでの装置評価に使用でき、試験用途に応じて最適な構成を選択できる。また、OTDRモジュールを組み合わせることで、光ファイバ線路測定も可能だ。

自動試験、リモート制御によって測定作業の効率化を実現
 MT1040Aは、外部PCなどの制御機器を使用することなく、単体で自動試験および合否判定ができる。また、測定器の操作に不慣れな作業者でも、最小限の操作で試験および結果の合否判定、レポート作成までを簡単に行うことができる。また、オプションのインターネットクラウドサービス SORAを使用することにより、測定器の遠隔操作による開通試験の作業効率化、ネットワーク問題の迅速なトラブルシューティングが行える。

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