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アイランドシックスが、PacketLight Networks社製PL-2000ADSを用いたIOWN APN相互接続試験に成功

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レイヤ1暗号化による低遅延・高信頼な次世代光ネットワークを実証

 アイランドシックスは03月11日、同社が日本で提案しているPacketLight Networks社製の光伝送装置 PL-2000ADSを用い、 IOWN APN(All-Photonics Network)との相互接続試験に成功したと発表した。
 本試験は、NTTドコモビジネスの検証環境において実施され、IOWN APNを想定した光ネットワーク構成における、 暗号化対応光伝送装置の相互接続性および通信の安定性を確認した。

相互接続試験のイメージ。

試験の概要
 本相互接続試験では、PL-2000ADSをトランスポンダ/マックスポンダ的に利用し、IOWN APNとの接続環境において、以下の観点から検証を行った。

・レイヤ1暗号化を有効にした状態でのエンド・ツー・エンド通信
・10/100Gbps通信における安定したリンクアップ
・スループット、レイテンシ等の主要な通信品質指標の確認
・実運用を想定した連続通信時の安定性およびアラーム挙動の確認
・Ethernetに加え、Fibre Channel(FC)および SDI 信号の伝送対応

 その結果、暗号化を有効にした状態においても、Ethernetに限らず、Fibre ChannelやSDIなどの非Ethernetプロトコルについても、安定した光伝送が可能であることを確認した。

技術的意義
 PL-2000ADSは、クライアント信号のプロトコル種別に依存せず、レイヤ1で暗号化処理を完結させる構成を採用している。これにより、IPレイヤや上位レイヤで暗号化を行う従来方式と比較して、

・暗号化による遅延増加を最小限に抑制
・ネットワーク構成の簡素化
・高いセキュリティと信頼性の両立

を可能とする。

 本試験結果は、IOWN APNとの接続環境において、金融、医療、研究機関、公共分野など、高いセキュリティと信頼性が求められる用途への適用可能性を示す一事例となる。

今後の展開
 アイランドシックスは「今回の試験結果を踏まえ、IOWN APNとの接続を含む光ネットワークに関する技術検証および評価を継続し、各分野における次世代光ネットワークの検討および導入支援に取り組んでいく」と展望を示している。

製品情報:PL-2000ADS
 PL-2000ADSは、100Gbpsの光伝送に対応した暗号化対応光伝送装置であり、トランスポンダ/マックスポンダとしての利用が可能だ。また、鍵供給方式を柔軟に構成可能なアーキテクチャを採用しており、将来的にPQC(耐量子計算機暗号)や 量子鍵配送(QKD)を含む鍵供給方式への拡張についても検討可能な構成となっている。

将来拡張性について
 PL-2000ADSは、鍵供給方式を柔軟に構成可能なアーキテクチャを採用している。 ETSI GS QKD 014 が規定するAPIを介し、鍵供給装置がQKD鍵に加えて PQC(耐量子計算機暗号)鍵を供給する構成とすることで、PQC対応への拡張も検討可能だ。本試験は現時点での技術検証結果を示すものであり、将来の暗号方式への対応可能性を含めた柔軟な設計を前提としている。