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シスコと東北電力が、分散型AIデータセンタ基盤の最適化実現に向けて覚書を締結

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AIデータセンタのネットワーク設計に関する共同検討を開始

 シスコシステムズ(以下、シスコ)と東北電力は3月24日、AIインフラの高度化と地域に根差した分散型AIデータセンタの実現に向けた覚書を同日締結し、共同検討を開始したと発表した。

 近年、世界的なAI技術の急速な進展に伴い、膨大な計算を支えるデータセンタの需要が急増している。一方で、日本国内では都市部での用地確保や電力供給余力の制約から、大規模集中型のデータセンタの建設が長期化している。
 そのため、全国各地に計算拠点を分散して配置する「分散型AIデータセンタ」の構築が、災害対策(事業継続計画:BCP)や地方創生の観点からも強く求められている。
 この分散型AIデータセンタを実現するには、データセンタ間の「つながり」を最適化するネットワーク技術の確立が喫緊の課題だ。

 この重要な社会課題に対し、両社は、将来的な事業拡大や多様なAI活用シーンへの柔軟な対応、安定したシステム運用、効率的な設備投資判断を実現するため、最適なネットワーク構成の定義と、拡張性・利便性・安全性を備えた標準的設計指針の共同検討を進める。
 東北電力は、電力設備構築のノウハウや自社の遊休地を生かしたGPU活用型AIインフラの検討・整備を通じ、電力事業の収益最大化とAIデータセンタの新規事業創出を図る。シスコは、AIインフラにおけるネットワーク技術に関する豊富な知見と経験を有する。この両社の強みを融合させ、AIインフラの高度化と地域に根差した分散型AIデータセンタの実現に貢献していく狙いだ。
 両社は「本共同検討を通じ、AIインフラの最適化を推進し、多様な顧客ニーズに迅速・柔軟に対応できる体制を構築することで、東北・新潟エリアをはじめとする国内でのAI社会実装と産業発展に寄与していく」としている。

共同検討の主なポイント

 将来的なAI事業の拡大や多様なAI活用シーンへの柔軟な対応、安定したシステム運用、効率的な設備投資判断を実現するため、最適なネットワーク構成の定義と、拡張性・利便性・安全性を備えた標準的設計指針を共同で検討する。

ポイント1:ネットワーク設計の最適化
 大規模AI学習、高速推論、エッジAIなど、様々なGPUの利用形態に最適化されたネットワーク要件を定義する。

ポイント2:地域資産と先進ネットワークの融合
 日本の地理的特性を考慮し、分散型AIデータセンタのネットワークにおける課題解決と最適化を推進する。

ポイント3:先進技術の導入
 AIワークロードに最適化された次世代ネットワークスイッチ用のシリコンチップ「Cisco Silicon One G300」や「Cisco Silicon One P200」を基盤にし、高速通信・高ポート密度・広帯域処理能力・低レイテンシ設計・大規模スケーラビリティ・AIワークロードの可観測性など、AIに最適な通信を実現する。

 東北電力の代表取締役社長 社長執行役員である石山 一弘氏は「AI需要の拡大に伴い、電力と計算資源の最適配置がますます重要となっている。当社の電力設備構築のノウハウや自社の遊休地を最大限活用し、分散型AIデータセンタの実現可能性を追求する。本共同検討を通じ、持続可能かつ災害に強いAIインフラモデルの構築をめざす」とコメントを出している。

 シスコシステムズの社長執行役員である濱田 義之氏は「AIクラスタの大規模化が進む中、ネットワークは単なるインフラではなく、計算性能を大きく左右する戦略的要素となっている。GPU間のeast-westトラフィック最適化や、分散拠点間の超低遅延接続設計は分散型AIデータセンタ実現の鍵だ。本共同検討を通じて、Cisco Silicon One G300やCisco Silicon One P200をはじめとするAI最適化ネットワーク技術を活用し、日本における分散AIインフラの標準モデル確立に貢献していく」とコメントを出している。