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アンリツが、5Gの低遅延・高信頼性を支える新技術の検証を支援。ハンドオーバー高度化技術「LTM」に関する3GPP RAN5 Release 18の試験項目で業界初の取り組み

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 アンリツは6月3日、5G-Advancedに向けた通信の低遅延・高信頼性を支える技術「Lower Layer Triggered Mobility(LTM)」に関する3GPP RAN5 Release 18の試験項目について、業界で初めて(※)、その検証を可能にする評価環境を提供したと発表した。

(※)3GPP RAN5に対するNR LTM試験項目の提出に関する調査(アンリツ調べ、2026年4月)

 本検証は、5G NRモバイルデバイステストプラットフォーム ME7834NRを用いて実施された。

テストプラットフォーム

 LTMは、移動中のモバイル端末(UE:User Equipment)が、通信を維持したまま基地局(セル)を切り替えるハンドオーバー時に、通信中断時間を低減する技術だ。拡張現実(XR)や産業用途など、低遅延・高信頼性が求められる次世代5Gサービスでの活用が期待されている。本取り組みにより、通信事業者および端末ベンダは、LTM関連機能の実装および検証を効率的に進めることができる。

開発の背景
 現行の5Gネットワークにおけるハンドオーバーは、レイヤ3の無線リソース制御(RRC)メッセージにより基地局から実行されるため、最適化された環境でも50~90ミリ秒程度の通信中断が発生する。この遅延は、産業機器の遠隔制御やXRなどのリアルタイム性を重視する通信サービスで課題となっている。
 この課題に対応するため、LTM技術が3GPP Release 18で標準化された。LTMはUEのレイヤ1の測定値に基づき、レイヤ2のシグナリングを用いてハンドオーバーを制御するモビリティ技術だ。低レイヤ情報を活用することで、UEは隣接セルと事前に同期をとることが可能になる。
 アンリツは「本取り組みを通じてLTMの適合性および相互接続性の検証を支援する」としている。

 アンリツのモバイルソリューション事業部長である横尾 大三郎氏は「3GPP Release 18に準拠したLTM試験項目への対応は、従来よりも高速で信頼性の高いハンドオーバー性能を可能にし、リアルタイム性と高い没入感が求められる次世代5Gサービスの実現にとって極めて重要だ。LTM機能の正確な検証を可能にすることで、アンリツは通信事業者および端末ベンダによるハンドオーバー時の中断やシグナリングによるオーバーヘッドの削減を支援し、高速移動環境でもよりシームレスなユーザ体験の実現に貢献する。この成果により、業界が3GPP Release 18におけるLTMのような高度な5Gモビリティ機能を迅速かつ確実に実装、検証できるようになることを、誇りに思っている。また、本成果は、超低遅延と高信頼性が求められるアプリケーションに向けた5G NRのStandaloneネットワークの進化を支える」とコメントを出している。

製品概要
 ME7834NRは、モバイル端末の認証団体であるGCF(Global Certification Forum)および北米を中心としたPTCRB(PCS Type Certification Review Board)において、5G NRテストプラットフォームTP251で登録されている。このテストプラットフォームは、複数の無線アクセス技術を組み込んだモバイル機器向けの3GPP準拠のプロトコルコンフォーマンステスト(PCT)および事業者受入試験(CAT)に対応している。5G NRのStandaloneおよびNon-Standaloneの両モードに加え、LTE、LTE-Advanced、LTE-A Pro、W-CDMA、NTN、さらに本取り組みで対象となるLTMにも適用可能だ。また、アンリツのOTA RFチャンバー MA8171AおよびRFコンバータと組み合わせることで、サブ6 GHz帯およびミリ波帯における5G NR試験も可能だ。